目次
コルフ島の郷土料理
コルフ島にとって重要な日「プロトキリアコ」って?

コルフ島の郷土料理

ようやく仕事が片付いた頃にはもう22時ぐらいになっていたし、雨風もまだ結構酷かったので旧要塞からあまり歩かず行ける範囲で見かけたレストランで夕食にしました。

出たとこ勝負のコルフ島出張!アテネから車で行ってみました
(画像=『たびこふれ』より引用)

私のお目当てだったブルデット。魚をちょっとピリ辛いソースで煮た料理です。コルフ島の魚料理は、魚とじゃがいもを白く仕上げたビアンコと、そしてこのブルデットがよく知られます。

出たとこ勝負のコルフ島出張!アテネから車で行ってみました
(画像=『たびこふれ』より引用)

牛肉のパスティツァーダ。これは鶏でもよく作られる料理で、ギリシャ各地で見られるコキニスト(レッドソース煮込み)のバリエーション。チューブ型のパスタ(この店ではペンネでしたが、ロングマカロニがよく使われます)を添えて食べられます。

今回は食べてませんが、肉料理ではソフリト(牛肉をニンニク、パセリ、ワインビネガーのソースで煮た料理)もおすすめです!

出たとこ勝負のコルフ島出張!アテネから車で行ってみました
(画像=『たびこふれ』より引用)

チガレリ。青菜をトマト味で煮た料理で、控えめに入れた唐辛子がアクセント。

コルフ島にとって重要な日「プロトキリアコ」って?

土曜の夜はかなり大荒れのお天気でしたが、日曜は嵐が去り気持ちのいい晴天。街へ出てみると車を停める場所が全然なくて一体何かと思えば、パレードがあるとのこと。みんながお祝いの言葉を交わしているので詳しく聞いてみると、コルフ島の守護聖人である聖スピリドンにまつわる重要な行事がある日でした。そりゃ船が満員だったりホテルがどこも一杯だったりするわけだと納得。

聖スピリドンは幾度もコルフ島を危機から救ったと言われ、年間を通して5回の連祷により讃えられています。11月最初の日曜日は「プロトキリアコ」と呼ばれていて、1673年に起きたペストの大流行を聖スピリドンが止めたことを記憶する日。いつからペストが広まったかの詳しい記録は残されていませんが、10月の終わりに聖スピリドン教会の鐘塔の上に眩い光が三夜連続で現れ、十字架を手に死神を追い払う聖スピリドンの姿を見たと証言する人も多数いたそうです。その後すぐにペストの流行はぴたりと止まり、ヴェネチア共和国政府は島民の要望を汲んで。毎年11月最初の日曜日をこの出来事の記念日と定めました。

今年はプロトキリアコも悪天候の予報でしたが、晴れたのはもしかしたら聖スピリドンのおかげかもしれませんね。

出たとこ勝負のコルフ島出張!アテネから車で行ってみました
(画像=『たびこふれ』より引用)

帰りのフェリーが昼前だったので、パレードはたまたま近くを通ったら少しだけ見られるかな~と思いながらカフェに居たら、楽団の演奏が聞こえてきたので慌てて見に行きました。

ケルキラフィルハーモニー交響楽団はギリシャでも有数の楽団だそうで、コルフ島のさまざまなイベントに華を添えます。演奏の素晴らしさに加え、旧市街の街並みにユニフォームが映えて格好いい!これは観る価値ありです。

出たとこ勝負のコルフ島出張!アテネから車で行ってみました
(画像=『たびこふれ』より引用)

楽団を率いる人が掲げているのは聖スピリドンのタペストリー。

プロトキリアコの日は朝早くに聖スピリドン教会で行われる典礼から始まり、市街地でのパレードが続きます。ハイライトとなるのは聖職者の行進で、普段は教会に安置されている聖スピリドンの遺物(不朽体)が担がれて街を練り歩きます。これは見逃してしまったので残念。