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フリーランスが単価を決めるときに注意したいNGポイント
フリーランスの交渉の武器「見積書」テクニック
フリーランスが単価を決めるときに注意したいNGポイント
単価の決め方と交渉の仕方がわかったら、あとは取引先とのコミュニケーションを通じて自分の単価を決めるのみ。ですが、ここで不安になると、つい誤った判断やアクションを取ってしまうこともあります。
NGポイント1. 自分の職種で単価の相場を調べてそのまま反映する
「自分の適性単価がわからない」と悩むと、ついインターネットで検索をかけたり、SNSの投稿を参考にしたりしてしまいがちです。しかし、単価はそのフリーランスの市場価値によって異なるので、汎用性がありません。適性な単価には案件の質や自身の実力、そして取引先の状況などさまざまな要素が絡み合っているため、他人の公開している相場を自分に当てはめるのはリスキーです。
NGポイント2. 「安い」という主観だけで交渉に挑む
先ほど単価交渉の仕方について解説しましたが、そもそも単価が「安い」ときには必ず理由があります。「予算がない」「事業が思うように進んでいない」「自分に期待されるほどの実力がない」などが単価を下げる要因として挙げられます。
おそらくフリーランスが「安い」と感じるのは、他にもっと「高い」単価で仕事をしているフリーランスがいて、それと比較するからだと思います。あるいは、自身の望む生活ができるほどの単価でないから、「安い」と判断しているのかもしれません。
いずれにせよ、その感覚はあくまで主観から生まれるものであり、取引先や自身のスキルを冷静に判断できていない可能性が高いです。「安い」と思ったらすぐ単価交渉するのではなく、まずは「なぜ安いのか」を落ち着いて考えてみましょう。
NGポイント3. スキルアップに応じた単価交渉をしない
逆に、単価交渉をしすぎないのも良くないパターンです。例えば、長年お付き合いのある会社の場合、契約初期の単価と同額での取引が続くケースがあります。しかし、実績を重ねれば人は成長するものですから、その単価が現在の自分に見合っているかどうか再考したほうが良いでしょう。
自身が具体的にスキルアップしたポイントがあり、かつそれが取引先にとって価値のあるものの場合は、しっかりとそのポイントをアピールしながら単価交渉をしたほうが良いです。それをやらないと、自身の市場価格に見合った仕事ができなくなり、安請け合いで仕事を続けてくれる人として体よく扱われてしまうかもしれません。
フリーランスの交渉の武器「見積書」テクニック
最後に単価の話に関わるテクニックのひとつとして、見積書の書き方について解説します。見積書は、基本的には発注単価を相互に確認し合うための書類ですが、じつは単価交渉の武器としても使えます。
見積書テクニック1. 「割引」項目でアピールしよう
見積書に単価をそのまま記入せず、あえて多めの金額を記入し、下部に「割引」項目を入れる方法があります。これは「御社との取引だから割り引いた(=本来の単価はもっと高いです)」というアピールにつながると共に、先方にお得な印象を与えることもできます。
見積書テクニック2. 自身の稼働のリスクヘッジを徹底しよう
「緊急対応」や「追加MTG対応」など、自身の稼働が伸びそうなオプションは事前に項目を立てて金額を入力し、それが発生したときはお金をいただくという意志を伝えておくのも大切です。成果物に対する見積もりだけを立てておくと、そのプロセスで増えるコストは請求できなくなってしまいます。
見積書テクニック3. 備考欄を活かそう
そのほか気になる点や、業務の線引きが難しい部分は、すべて備考欄で単価と紐づけてルールを設定しておきましょう。取引先と自身の間で単価に対する認識をはっきりさせておくことで、その後の単価交渉がスムーズになります。