山原怜音(清水エスパルス)

DF山原怜音は、サッカー選手のエリート教育機関・養成システムであるJFAアカデミー福島が生み出した傑作。2022年筑波大学から清水エスパルスに加わったルーキーで、1年目ながら強烈なインパクトを残した。チームは低迷し、シーズン途中の監督交代を敢行するも最終的にJ2降格。それでも山原は出場を続け、チーム4位の出場時間2616分を記録するとともに、2得点8アシストの数字を残している。

推進力に優れ、縦に仕掛けても中に切り込んでも精度の高いボールを供給できる山原。身長164cmと高さはないが、2022J1第22節の浦和レッズ戦(7月16日)では直接フリーキックを決めるなど、J1のサイドバックでもっともキックの精度が優れる選手だといえるだろう。2023シーズンどこでプレーするか流動的だが、より高いレベルでプレーすれば日本代表が見えてくる。

横浜F・マリノス MF藤田譲瑠チマ 写真:Getty Images

藤田譲瑠チマ(横浜F・マリノス)

4年後のW杯にて、日の丸を胸に中盤を担う可能性の高いMF藤田譲瑠チマ。数々の技術に優れたJリーガーを輩出している東京ヴェルディの下部組織で育つと、2019年に2種登録選手としてトップチームデビュー。翌2020年にはプロ契約を結ぶと、すぐさま定位置を確保し41試合に出場した。

2021年には当時J1にいた徳島ヴォルティスに移籍し28試合に、2022年は横浜F・マリノスに移籍して29試合に出場した藤田。リーグ優勝を果たしたチームにおいても、確かな存在感を示した。1つ1つのプレーが安定しており、強度の高い守備に加えパスセンスも持ち合わせているため、近い将来世界で活躍するプレーヤーになる可能性は十分だ。


FC東京 MF松木玖生 写真:Getty Images

松木玖生(FC東京)

近年の高校サッカー界でもっとも実績を残している青森山田高校において、さらに頭一つ抜けた選手としてFC東京入りを決めたMF松木玖生。高卒ルーキーながら2022シーズン開幕スタメンに抜擢されると、その後も出場を重ねて出場時間はチーム4番目となる2433分を記録した。U-15から日の丸を背負い、今年3月には飛び級でU-21日本代表に招集されるなど、2024年のパリ五輪での活躍も期待される。

まだプレーが洗練されているとはいえないが、伸びるための材料である負けん気の強さは折り紙つきの松木。11月26日にはFC東京との契約更新が発表され「さらにレベルアップし、2022シーズンの自分を超えられるように頑張ります」とコメント。2023シーズンは出場時間、2得点3アシストという数字をともに超える活躍を期待したい。


横浜FC FW小川航基 写真:Getty Images