ミッドフィールダー(MF)
次回のW杯時にも比較的安泰と言える中盤(MF)のポジション。
まずボランチは、今カタール大会でもチームの主軸となった遠藤航(シュツットガルト)をはじめ、守田英正(スポルティング)や田中碧(デュッセルドルフ)らが間違いなく今後もチームの中心となってくるだろう。もちろん代表監督にもよるが、攻撃的な選手の層の厚さを考えれば鎌田大地(フランクフルト)のボランチ起用も十分可能性があると言える。
下の世代を見れば、パリ世代の中心である藤田譲瑠チマ(横浜F・マリノス)。今季高卒ルーキーながら定位置を確保した松木玖生。そのほか「ピピ」の愛称で知られる中井卓大(レアル・マドリード・カスティージャ)などに期待できる。先を見据えても選手層、経験値ともに充実したポジションと言える。
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ウイング(WG)
今カタール大会でも大きな存在感を示した三笘薫(ブライトン)や堂安律(フライブルク)をはじめ、世界的にも高い評価を集める選手のそろうWG。絶対的なスコアラーの育ちづらい日本において、こと得点面では極めて重要な存在になることは、今W杯でも十分に分かったことだろう。
4年後、森保監督体制で主軸となった南野拓実(モナコ)や伊東純也(スタッド・ランス)は30歳を超え、ゲーム運びや精神面などでベテランならではの存在感が期待できる。
もちろん、久保建英(レアル・ソシエダ)を筆頭にパリ世代にも高い攻撃力や突破力を武器に所属クラブで活躍する選手も多数おり、序列争いの激化により各選手のさらなる成長も期待したい。
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フォワード(FW)
今カタール大会メンバー招集時に大きな波紋を呼んだFW。森保監督体制下でも長く1トップとして不動の地位を確保していた大迫勇也(ヴィッセル神戸)の落選があった。一方で怪我の影響やクラブでの不調もある中での浅野拓磨(ボーフム)が選出されるなど、最も話題になったポジションだ。
結果を見てみれば、浅野はドイツ戦にて貴重な逆転ゴールで応え、前田大然(セルティック)は圧倒的なスピードとスプリント力で前線からの守備に尽力し相手に自由を与えなかった。次期監督やJFA側の評価にもよるが、今W杯4試合におけるプレスの強度やスピードといった部分はメンバー選考の指標にもなり得る。4年後を考えると、浅野の32歳という年齢には気になる部分もあるが、前田は29歳にして技術的な上積みにも期待できる。
加えて、今大会は選外となった古橋亨梧(セルティック)も、得点力やスピードといった点は高く評価できるだろう。もちろん純粋な得点感覚に優れた上田綺世(サークル・ブルッヘ)や、町野修斗(湘南ベルマーレ)も年齢的に伸びしろは十分。下の世代を含めても様々なタイプのいるポジションなだけに、次のW杯に向けた新体制が始動したとき、FWの人選で4年後の戦い方も分かるのかもしれない。