業界初、LIFULL HOME'Sの取り組み

弊社が運営をする日本最大級の不動産・住宅情報サイト「LIFULL HOME’S」では、サイト立ち上げ当初から情報審査部門を設置しており、掲載物件への消費者からの問合せ対応や、おとり物件の可能性がある物件の能動的な調査を実施しています。

ただし、人の手で調査できる数には限りがあるため、特に能動的な調査については部分的な対応に留まる状況でした。

そこで、LIFULL HOME‘Sに掲載されている約500万物件をより網羅的に対処するための検討を開始。2018年より、おとり物件の可能性がある物件を検知するシステムを稼働して、募集が終了したと想定される物件をLIFULL HOME‘Sから自動で非掲載にする仕組みをリリースしました。

このシステムを活用していくために、まずは賃貸物件でおとり物件の可能性が高い情報を取得する柱となる2つ取り組みを行っています。

①不動産管理会社から情報提供を受ける

1つは、物件の申込、退去といった最新のステータスを持つ不動産管理会社から情報提供を受けることです。

現在、この取り組みに賛同頂いている管理会社の管理総戸数は約150万戸あり、この中から募集終了が発生するとLIFULL HOME‘Sの掲載物件と照合をかけ、募集終了物件をサイトから非掲載にする仕組みとなっています。

②募集終了している可能性が高い物件を非掲載

もう1つは、LIFULL HOME’Sに掲載されている物件で複数の不動産会社が広告していたものについて、おおむね多くの不動産会社が非掲載にした場合、募集が終了している可能性が高い物件として、LIFULL HOME’Sから非掲載にする仕組みです。違反を弊社自ら見つけ出すために、今後も拡大していく予定です。

これらの対応を行う事で、専門人員による手動の調査実施時と比較して、調査物件数は約10倍となり、消費者のためだけではなく、不動産広告を取り扱う仲介会社での業務工数の削減にも繋がると考えています。

「最も正しい情報があり、最も効率よく部屋探しができるサイト」を目指して

私どもポータルサイトを運営する企業として、最も大切なのは「消費者が安心して利用できる便利なサービスを提供できるか」ということに尽きます。

人が住まいを探す大切なタイミングで、不要な時間やコストをかけることなく、スムーズに希望物件にたどり着けるような仕組みにしなければならないし、インターネットの媒体とはそうあるべきだと考えています。

今後もLIFULL HOME’Sは、おとり物件を始めとする違反物件をなくす取り組みを強化継続し、情報精度No.1を目指し、「最も正しい情報があり、最も効率よく部屋探しができるサイト」となるために邁進していきます。


著者プロフィール

宮廻優子(みやさこゆうこ)

株式会社LIFULL

LIFULL HOME’S事業本部事業統括部事業支援ユニット情報審査グループ グループ長

2006年9月に株式会社LIFULLに入社し、情報審査グループに所属。LIFULL HOME’Sの広告審査業務やガイドライン作成などに取り組む。2008年から2010年までは新規事業本部にて保険事業の業務に携わり、2010年10月より再び情報審査グループに所属。2018年10月より情報審査グループ長を務める。「圧倒的な安心を提供する」ことをグループビジョンに掲げて、不動産広告の精度を仕組み化によって加速させることにより、消費者のスムーズな部屋探しに寄与できるよう取り組んでいる。