懸念されていた第8波の到来が現実味を帯びてきた。現状の拡大傾向が続くと、12月上旬には第7波の感染状況を上回るという見方もある。忘年会などの書き入れ時を迎えようという中、気を揉んでいる飲食店経営者も多いだろう。

そこで本記事では、新型コロナウイルスの感染状況と政府が発表している現時点での対応についてまとめていく。今後の店舗運営に活かしてほしい。

第8波、2週間後には前回のピークを超える可能性も

新型コロナウイルス感染者数が再び全国で増加し始め、11月8日には東京都医師会の尾崎治夫会長が「第8波に入りかけている」とのコメントを発表した。実際、厚生労働省が11月10日に発表したデータによると、11月10日時点の「新たに確認された感染者数」は全国で78,577人、1週間の平均は64,805人となった。

1週間前の11月3日の感染者数は67,473人、1週間の平均は49,982人だったことから、感染状況は拡大傾向にあるのは明らかだ。加藤勝信厚生労働大臣は11月9日に行われた専門家会合で「前回と同様のスピードで継続した場合、2週間後には前回のピークを超える可能性も想定されている」と語った。

特に懸念されているのがオミクロン株からの新たな変異株「BQ.1.1(通称ケルベロス)」や、「XBB(通称グリフォン)」への置き換わりだ。新株は感染力に加えて免疫から逃れる力も高いとされ、アメリカやイギリス、フランス、シンガポールなど世界各地で拡大している。

コロナ「第8波」迫るも、飲食店への営業制限は求めず。政府は「対策強化宣言」を新設
(画像=画像素材:PIXTA、『Foodist Media』より引用)

今のところ飲食店へは営業制限を求めず

このような状況下で政府はどのような対応をするのか? 松野博一官房長官は11月9日の会見で「オミクロン株と同程度の感染力や病原性の変異株によるものであれば、新たな行動制限は行わない。社会経済活動を維持しながら感染拡大防止策を講じる」と発言。

しかし、11月11日に政府は分科会を開き、第8波に備えた対応策を決定した。ポイントは、都道府県が外出自粛を要請する「対策強化宣言」を新設したこと。住民に対し、より慎重な行動を呼びかけることができるようになった。ただし「対策強化宣言」発令後も医療のひっ迫が避けられない場合は、出勤抑制や、帰省・旅行の自粛を求めることができる「医療非常事態宣言」を発令するとしている。

現在のところ、行動制限を行わず、社会経済活動を維持するという政府の方針は継続されるため、飲食店経営者にしてみるとひと安心といったところだろう。ただし、感染状況が悪化すれば、消費者が自ら外出を控える傾向がこれまでも見られている。また、計画していた忘年会の開催を見送る企業も出てくるだろう。

これから書き入れ時を迎える外食業界に水を差す格好となった第8波の到来。これまで同様にできる限りの感染対策をとりながら、安心してお客様を迎え入れたいものだ。

文・About 『Foodist Media』編集部/提供元・Foodist Media

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