ウィズ・コロナが浸透し、日本にもようやく外国人旅行客が戻ってきました。なんでも日本は、「コロナが落ち着いたら、真っ先に訪れたい国」の筆頭に挙がっていたそうで、日本の“佳きモノ”を買い求める彼らの姿も、あちこちで見かけます。そう、日本はモノづくり大国! 今回のトガルームは、「日本の魅力再発見」をテーマにお届けします。
自然を敬い、人を思うモノづくり。その信念にヤラれます
日本発のインテリア・ブランドは多数あれど、中でも、J PRIME戸賀編集長が気になったのは、北海道・旭川に本社と工場を構えるカンディハウス。ドイツの家具メーカーで修業を積んだ家具職人・デザイナーの長原 實が、1968年に創業。「北海道という環境」「デザイン重視」「手仕事と先端技術の融合」をベースに、日本のモノづくりの素晴らしさと、それがもたらす心地よさを、世界に発信してきたブランドです。
「自然を敬い、人を思うという“和の心”は、歳を重ねると見つめ直したくなります。しかも、カンディハウスの家具は、一目で素材の上質感がわかる上に、デザインが洒落ているし、手仕事とテクノロジーの融合による機能性に富んでいて、モダンなライフスタイルになじむんですよ。ストーリー、使い勝手、そして映え感と、僕がインテリアで重視する条件すべてを満たしています。欧州家具派ではありますが、取り入れてみたいと思わせてくれました」
数ある名品の中から戸賀編集長がピックアップしたのは、日本を代表するデザイナー・川上元美が手掛けたリビング・プロダクト、「クォード」。ワンアーム、アームレス、コーナー、スツールなどの形状の違いがあり、サイズ展開も多様なシステムソファ&テーブルのシリーズです。
「無駄なものをそぎ落としたミニマルなデザインながら、アームや背もたれの微妙なカーブなど、細部まで計算しつくされているあたり、さすが巨匠! 脚部には、美しさと強度を合わせ持つ伝統接合技法、三方留め接ぎを採用している点もそそられます。もちろん、家具といえども自分仕様にこだわる僕としては、ファブリックとレザーという2タイプの張地があり、いずれもカラーバリエーション豊富な点も、“推し”の理由になりました」
天然素材の温かみがダイニングの幸せ感をアップ
幸せの象徴とも言える食卓は、自然の息吹を感じられるダイニングセットで温かさを演出したいところ。それも、冷たさや堅苦しさとは無縁、なめらかで美しい曲線に象られたテーブル&チェアなら完璧でしょう。
円(runt)を表すルントオムチェアは、丸い座面に半円型の背面を合わせたカンディハウスのロングセラー。スウェーデン出身のデザイナー、スチウレ・エングとのコラボレーションで1970年代に誕生以来、ブラッシュアップを重ねてきたブランドを代表するアイテムです。
「細身ですらっとしているのに、適度なくびれがあって、つややかで。このチェアの脚、なんだか思わせぶりじゃないですか? ナチュラルな振りして、魅惑的。男は、インテリアもやっぱり二面性があるものに惹かれちゃうのかも(笑)」
二面性と言えば、マム ダイニング EXテーブルも負けてはいません。一見、シンプルな木製テーブルに見えますが、実はコレ、用途やスペースに合わせて伸長できるエクステンションテーブル。天板はバタフライ式で収納されており、簡単な操作で広げられます。ビジュアルだけでなく機能性も抜かりない、デキるヤツというわけです。
最後に行きつくのはジャパニーズ・ファニチャーかも!?
北海道の大地に育まれた天然素材と、妥協なき職人の手仕事、最先端のテクノロジー、そして、使う人への思い。それらが詰まったカンディハウスの家具は、リッチなオジサンの暮らしに癒しと心地よさを与えてくれることでしょう。
大丸インテリア館 ミュゼ エール
住所:神戸市東灘区向洋町中6-9 神戸ファッションマート2F
問い合わせ先:078-846-5017
平日/午前10:00〜18:00 水曜日定休(祝日の場合は営業)
撮影 杉田裕一
文 村上早苗
提供元・JPRIME
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