鉄砲水は、登山中や川遊び中にに巻き込まれる人が多く、予測が難しい川の自然災害です。記事では、鉄砲水から身を守るために必要な情報収集の仕方から、登山中止の判断をする時期、避難の方法など、鉄砲水から身を守るためのノウハウを詳しく解説します。

目次
気づいたときにはもう遅い
鉄砲水の危険性と原理
登山前に情報収集しよう
登山中に注意したい鉄砲水のサイン
登山中止と鉄砲水からの避難
正しい知識で危険を回避

気づいたときにはもう遅い

増加する水害と事故

雨の前後の登山では「鉄砲水」に注意!自然現象を把握して危険から身を守ろう!
(画像=出典:pixabay.com、『暮らし〜の』より 引用)

水に関する自然災害や水の事故は、年々増加傾向にあります。今回は、水の事故でも特に恐い鉄砲水について詳しく説明します。

鉄砲水は報道などでは、「川の急な増水」や「洪水」という言葉が使われるため、言葉としてあまり意識されていませんが、実は毎年のように発生しています。ただ溺れた、流されたといった事故よりも一度に起こる被害が大きいため、充分な注意を払いましょう。

鉄砲水の危険性

鉄砲水は突然起こり、短時間で甚大な被害を引き起こします。大雨の予測や治水がきちんとされていても、鉄砲水を完全に回避することは困難です。また、ひとたび起こってしまうと、スピードが速すぎて流れを緩めることができないという点も、被害が大きくなる原因です。

鉄砲水の危険性と原理

鉄砲水とは

雨の前後の登山では「鉄砲水」に注意!自然現象を把握して危険から身を守ろう!
(画像=出典:unsplash.com、『暮らし〜の』より 引用)

鉄砲水とは、川の水が急激に増えて下流に向かって猛スピードで流れていくことをいいます。もともとは、山で活動する職業の人や登山をする人に用いられる用語ですが、一般にも知られています。水だけでなく、土や砂などを巻き込んで流れる鉄砲水は、「土石流」や「山津波」と呼ばれることもあります。

鉄砲水が起こる仕組み

大量の水と急激な流水、この二つが鉄砲水発生の条件。川の上流で集中豪雨があった際、大量の水が一気に川に流れ込みます。これが、急激な流水を引き起こし、下流で鉄砲水となるのです。急激な流水でなければ鉄砲水とは呼びませんので、少しずつ流れている分には単なる川の増水に分類されます。

土砂を含んだ鉄砲水は危険度が高い

鉄砲水が起こる仕組みは先に説明したとおりですが、水だけでなく土砂を含んでいる場合は、重量が増すため、より危険です。雨水を大量に含んだ土が急に崩れて川を下る土石流は、大きな石や木を流してしまうほどの威力があります。土に混ざってそれらの石や木も勢いよく流れるわけですから、その被害は想像に難くありません。

山間部以外でも注意

鉄砲水などの自然災害は、登山などレジャー中に起こるイメージがありますが、都市部でも起こる水害です。普段は水量の少ない用水路でも、上流で大量の水が蓄えたれると、鉄砲水が流れてきます。また、昔川だったところが埋め立てられている場合も、突然鉄砲水が流れてくることがあります。