実は美味しいアイゴ
そのときの潮によって釣れる釣れないがハッキリしているのが尾長グレで、尾長グレの潮の時は尾長グレがヒットするし、潮が悪くなれば魚が口太グレになる。そしてさらに状況が悪くなれば、アイゴがヒットする。
不思議なものでアイゴが釣れまくってるなかで、尾長グレは全く釣れないのだ。自分はアイゴを食べないので全てリリースするのだが、和歌山では一夜干しが有名だし、実はクセがありつつもやめられない……、そんな魚なのかもしれない。食べたことがない読者はぜひチャレンジしてみてほしい。
![秋の磯釣りは二刀流がオススメ 釣り方に拘らず美味魚を狙おう](https://tsurinews.jp/data/wp-content/uploads/2022/09/20220930cb0202.jpg)
ただヒレの先端は全て毒針なので、細心の注意を払って持ち帰りたい。できたら絞めてから、全ての毒針を釣り場で切り取ってクーラーへ入れたい。死んでも毒は抜けないので、帰宅してから魚を触った家族が刺さったりしたら大変だ。釣った魚を前処理して持ち帰ることができるのは、釣り人の特権だ。絞める、血抜きをする、ぐらいは最低押さえておきたい。
青物はルアーで狙おう
秋磯は青物の回遊も多くなる。何も沖磯に限ったことではなく、湾内にも青物は入ってくるのがこの季節だ。フィッシュイーターである魚種はベイトを追いかけて捕食するのだが、広い海の中では逃げられてしまう。よって何か相手が逃げられない場所に追い込んで捕食するのだが、それが磯であったり海面であったりする。
磯際やワンドに追い込んでベイトがワ~ッと海面に逃げる様子や鳥がそのベイトに向けて突っ込んでいる様子をナブラと言う。
![秋の磯釣りは二刀流がオススメ 釣り方に拘らず美味魚を狙おう](https://tsurinews.jp/data/wp-content/uploads/2022/09/20220930cb0204.jpg)
こうなればフカセ釣りよりも、ルアーの方が絶対釣れる。距離を狙いたい場合にオススメなのが、ジグと鉄板バイブレーション。青物の群れの向こうに投げて、ナブラを高速巻きで横断するイメージで釣る。間違ってもナブラのど真ん中に投げないこと。見切られるならペンシルやミノーに替える。
ヒットしたら青物特有の横走りを存分に楽しみながらファイトしよう。狙える魚種としてはヒラスズキ、シオ(カンパチの幼魚)、ハマチ、シイラ、カツオだ。特にカツオはルアーを見切るので、ヒットさせるのが難しい。
ルアーの用意も万全に
ヤル気のある青物は必ず水面下にいるので、基本的にルアーを投げて着底を待って……ということはしない。止めるアクションはアピールに有効だが、基本的には巻いてくるだけで釣れる。
群れに当たると連発が止まらないので、すぐクーラー満タンということも珍しくないのだが、血抜きをしっかりすることと傷みが早いので、すぐクーラーに入れるということを徹底して、おいしく持ち帰ることも忘れずに。食べない魚は弱る前にすぐリリースする。これは釣り人のマナーとして最低限守りたいところだ。
![秋の磯釣りは二刀流がオススメ 釣り方に拘らず美味魚を狙おう](https://tsurinews.jp/data/wp-content/uploads/2022/09/20220930cb0206.jpg)
タックルだが私の場合、本格的なルアータックルを持っていくワケではない。基本的にフカセ釣りがメインなので、予備的にエギングロッドを忍ばせている感じだ。
ただ、青物と戦うことも念頭にしているので、硬めのロッドと巻いているPEラインもエギングでは不要と思える1~1.5号だ。これで80cmぐらいまでの相手なら、時間をかければ戦える。実際尾鷲ではデカイシイラもキャッチしている。