2006年ドイツW杯

主な選外選手:久保竜彦

「ドラゴン」の相性で親しまれ、日本人離れした身体能力を誇ったFW久保竜彦。得点数ももちろんのこと、派手なゴールシーンが多いことから記憶に残るストライカーだ。トルシエ監督時代(1998-2002)にも代表招集を受けていたが、注目されたのはドイツW杯を目指すジーコ監督時代(2002-2006)と言えるだろう。久保は欧州遠征の3試合4得点を含む合計18試合11ゴールと高い決定力を誇り、W杯本大会での活躍も大いに期待された。

しかし、慢性的な腰痛に最後まで悩まされたことでついにメンバーからは落選となっている。ドイツW杯での日本代表は、1勝もあげることができずに敗退している。特に攻撃面においては、決定機を決めきれないシーンも見られたことから、久保が選ばれていればどうなっていたのかを考えたサッカーファンは多いことだろう。

MF香川真司 写真:Getty Images

2010年南アフリカW杯

主な選外選手:香川真司

2008年には、初の平成生まれの日本代表選手となっていたMF香川真司。過去には世代別代表でも飛び級で上の世代のメンバーとして招集されるなど、若くしてその才能を買われ将来を嘱望された選手の1人であったが、2010年のW杯では登録メンバーから落選となっている。

しかし、W杯イヤーの7月にはドイツの名門ボルシア・ドルトムントへの移籍を果たし、その後は日本代表でも10番を背負うなど活躍。まぎれもなく日本でトップクラスの選手にまで成長した香川。その背景には、この落選による悔しく苦い経験があるのかもしれない。


FW前田遼一 写真:Getty Images

2014年ブラジルW杯

主な選外選手:前田遼一

当時日本代表を率いたアルベルト・ザッケローニ監督(2010-2014)より、初陣から長く重宝されたFW前田遼一は、W杯本大会のメンバーには選ばれなかった。当時の代表には、欧州トップクラスのクラブに所属する選手が数多くおり、歴代最強と称されることも多かった。前田は海外経験は無いながら、高さと強さを武器に周囲も生かし自らも高い決定力を誇っていたことから、代表の中でもポジションは確立したものと思われた。

しかし、本大会前の東アジア選手権でFW柿谷曜一朗やFW大迫勇也が活躍すると、前田は序列を落とし結果落選となっている。前田のポストプレーもあり、魅力的かつ攻撃的なサッカーを展開していたザッケローニ体制の日本代表。歴代の落選選手の中でも、特に選外の意図を問いたい選手ではないだろうか。


FW浅野拓磨 写真:Getty Images