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フリーランスの引越しポイント/注意点
フリーランスは賃貸入居審査に通る?
フリーランスの引越しポイント/注意点
引越しに際して必要な手続きは整理できたかと思いますが、「フリーランスの引越しは何がポイントになる?」「フリーランスならではの注意点を知りたい!」など、フリーランスならではの引越しのコツを知りたい方もいるかもしれません。
ここでは、筆者の経験からフリーランスの引越しのコツを解説します。
ポイント1. 引越し前後はスケジュール調整が肝心
引越しは荷造り/立ち合い/荷解きなどいろいろな作業が発生するのはもちろん、引越し前後の手続きにも意外と時間をとられます。最近はデジタル化も進んできましたが、役所や税務署まわりの手続きは現地に行く必要があるものがほとんど。
そのため、フリーランスの場合はできる限り引越し前後のスケジュールに余裕をもたせておきましょう。筆者の場合、引越しの直前に泊りがけの取材が入っており、準備が大変になってしまいました。
目安として、引越しの前後1週間は余裕のあるスケジュールを組み、引越し後には1日で役所まわりの手続きを終えられる日を設定しておくと効率的です。フリーランスは平日に休めるケースも多いので、一般的な会社員よりは役所まわりの難易度は下がると思います。
ポイント2. 引越しは閑散期の平日にできると割安
先ほども触れましたが、フリーランスのなかには平日に休める方も多いはず。一般的な会社員の場合は、基本的には有給を使わなければ平日に休めないので、引越しのタイミングとして土日を選ぶケースは多いようです。しかし、一般的に平日よりも土日、さらに連休のほうが引越し費用は高く、予約も取りづらくなる傾向にあります。
また、学生や会社員の進学・転勤と重なりやすいタイミング(特に3~4月)は引越し業者の「繫忙期」と呼ばれ、こちらも費用は高く、予約も取りづらくなります。
せっかくなので、フリーランスの強みを活かして引越し業者の閑散期かつ平日に引越しができれば、費用を抑えつつ希望の日程を実現できるでしょう。
ポイント3. クライアントへの住所変更通知を忘れずに
引越し後は、なるべく早くクライアントに住所変更を知らせましょう。
「請求書を出すタイミングで知らせればいいのでは?」と思われるかもしれませんが、たとえば最近は取引先のマイナンバー収集が義務化されているため、いきなりマイナンバー提供のための書類が送られてくることもあります。
書類が届いた、届かないでクライアントと揉め事になるのは避けたいので、目安として新住所が決まった段階で直近1年間に取引があったクライアントには住所変更を連絡しておくといいでしょう。
ただ、ライフスタイルや働き方の変化により、フリーランスのなかには頻繁に引越しをする人もいます。その場合、いちいち住所変更の連絡を入れたりするのは面倒ですよね。郵便物の受け取り場所や事業用の事務所としてバーチャルオフィスを契約すると、手間を大きく削減できます。引越しが多い方は検討してみてはどうでしょうか。
フリーランスは賃貸入居審査に通る?
フリーランスのなかには引っ越し以前の問題として「そもそも賃貸の入居審査に通るのか」を不安視されている方も多いようです。
結論から言えば、若干不利になる側面があるものの、安定した収入があるフリーランスなら入居審査は普通に通ります。実際、筆者のまわりのフリーランスも賃貸に住んでいるケースがほとんどです。
入居審査で重視されるポイントは「家賃をしっかり払い続ける能力があるか」なので、フリーランスでも支払い能力を客観的に証明できれば問題ないでしょう。目安として、3年程度の安定的・継続的な収入があれば問題はないといわれています。
問題になるのは、フリーランスとして独立した直後で収入が低い場合です。この場合は多少工夫が必要ですが、「どこにも入居できない」というケースはあまり聞きません。具体的には、以下のような工夫が考えられます。
工夫1. 会社員を辞める前に引越しを済ませておく
独立する直前なのであれば、会社員時代に引越しを済ませてから退職するのは効果的です。
少々グレーな手法ではありますが、独立後に住むことを前提に引っ越しておけば、入居審査を通過できる可能性は高いでしょう。
工夫2. シェアハウスなどに入居する
次に考えられるのは、シェアハウスを利用する方法です。シェアハウスのコンセプトによって審査の基準はさまざまですが、なかにはフリーランス専門のシェアハウスもあります。
フリーランスであることが不利にならないのはもちろん、住人同士で知識やノウハウを共有することで、お互いの技術の向上も見込めます。
工夫3. フリーランス特化の不動産会社にお願いする
昨今のフリーランスブームから、フリーランスに特化・フリーランスに手厚い不動産会社もちらほら増えてきています。
工夫4.「人気薄」の物件をねらう
最後に、入居審査にかける物件を「人気薄物件」にしてみるのも有効でしょう。大家の立場としても、申込が殺到する人気物件なら入居者を選ぶ余裕はありますが、「築古」「駅から遠い」「都心から遠い」「事故物件」など、敬遠される要素がある場合は別。なるべく早く入居者を入れて、家賃収入が欲しいはずです。
そのため、人気のない物件は入居審査がゆるくなることが多いです。家そのものに問題はないものの、立地的に都心から離れていて割安の物件を狙ってみるのはおすすめです。
なお、Workship MAGAZINE編集部内にも「引っ越し当時の年収は100万円以下だったけど、事故物件だったので審査は余裕でとおった」と語るメンバーがいます。(あまり再現性はありませんが……)