データ活用で体験価値向上、海外進出にも挑む
――今後、力を入れたい取り組みを教えてください。
栗栖:私たちがおこなっている香りと言葉の互換性は、ワインやチョコレート、お茶など、香りや風味のあるものなら何にでも応用可能です。
カオリウムを使うと、使った人の好きな香り、その好きな香りにどんな言葉を感じているのか、膨大なデータが集まってきます。
そのデータを活用して協業パートナーと新商品開発やマーケティングをおこない、香りや風味をより楽しめる仕掛けをつくり、協業パートナーの事業価値を高める取り組みがまず一つです。
――もう一つはなんでしょうか?
栗栖:いま取り組みたいと考えているのは海外事業です。今年6月にアメリカで開催された世界的なフレグランスのカンファレンスに、英語版のカオリウムを出展しました。
体験者のアンケートをみると、満足度が非常に高かったんです。海外の方にもカオリウムによる体験を楽しんでいただけると確認できたので、今後は海外のフレグランス市場に挑戦したいと考えています。
(文・和田翔)