目次
3. 近江神宮の歴史~実は昭和になってから創建
4. 近江神宮は謎多き大津市の都「近江大津宮」に鎮座
3. 近江神宮の歴史~実は昭和になってから創建

(画像=『たびこふれ』より引用)
先ほど少しご紹介したように、近江神宮の創建は1940年(昭和15年)。皇紀2600年を記念して創祀(そうし)されました。天智天皇の存在は1200年前とかなり古い歴史を持つはずですが、なぜ昭和になって創建されることになったのでしょうか。
それは、天智天皇に敬意を抱く人々の熱い想いが発端となり、現代まで受け継がれる数々の功績を称賛しようと声があがったことがきっかけでした。滋賀の地元の人々や全国の崇敬者による創建運動が明治頃から起こり、ついに昭和天皇が人々の願いを受け入れ、天智天皇をお祀りする近江神宮の創建をお認めになったのです。
4. 近江神宮は謎多き大津市の都「近江大津宮」に鎮座

(画像=『たびこふれ』より引用)
天智天皇は飛鳥時代(667年)に都を奈良の飛鳥から近江に移しましたが、今もその還都の理由や近江大津宮の場所についてははっきりと解明されていません。しかし、「万葉集」や「扶桑略記(ふそうりゃくき)」などの書物、さらに戦後1974年(昭和49年)に行われた発掘調査により、滋賀県大津市錦織、現在の琵琶湖の西側の住宅街で近江大津宮の遺跡の一部が発見されました。近江神宮が鎮座する地に近江大津宮が存在していたことがわかっています。いまだ謎多き近江大津京。その謎がまた、魅力一つとなって人々を惹きつけているのかもしれません。