対面とオンラインの大きな違いは、通信帯域にある
——オンライン・オフラインとコミュニケーションの多様化がコロナ禍をきっかけに加速していますが、今後コミュニケーションはどう変化していくと考えますか?
水本:今後も多くの人は対面とオンラインを使い分けながらコミュニケーションをとると思います。コロナ禍が落ち着いたからといって、完全に対面のみのコミュニケーションに戻ることはないのではないでしょうか。
——具体的にどう使い分けされていくと考えているか、教えてください。
水本:相手と関係を築くことを大切にしたいときは対面を、情報提供をメインでおこなうときはオンラインを使う人が増えていくと考えます。
私は、対面とオンラインの大きな違いは、通信帯域にあると思います。一度に送信できる情報量が違うんです。
対面で話すと帯域が広いので、情報を無駄遣いできます。たとえば対面では雑談しやすいと言われますよね。そういう一見「無駄」なことが相手と関係を築くのには大切であり、それができるのは対面ならではなのではないでしょうか。
一方で、情報提供をメインでおこなうなら、オンラインでいいと思います。また、データが取れるという意味で技術的なサポートをしやすいため、オンラインの方がよいコミュニケーションも増えてくると考えます。音声認識ができるマイクでテキスト化し字幕を出せれば、日本語がわからない人もコミュニケーションが取りやすいでしょう。
対面とオンライン、共にその重要性は変わりません。当社では、音環境分析を使って、Bamielをはじめとするさまざまなサービスで、対面とオンラインのコミュニケーションの活性化を目指していきたいです。
(文・和泉ゆかり)