4月には、どのような高齢者が接種を受けたのかを調べてみました。その結果、4月に接種を受けた高齢者は、ほとんど特別養護老人ホームの入所者であることが判明しました。

京都市のWebサイトより引用します。

  • 京都市では令和3年4月12日から、多床室を有する特別養護老人ホーム等で接種を開始しています。
  • 高齢者施設での新型コロナワクチン接種について、ワクチンの供給量に限りがあった4月中は、多床室があり、定員100人以上の施設を対象として実施しました。

次に、宇都宮市のWebサイトより引用します。

・本市の高齢者向け接種については,4月12日から,65歳以上の高齢者施設入所者 (特別養護老人ホーム入所者を優先)を対象に開始した。

・特別養護老人ホーム入所者 (約2千人) : 4月12日~5月下旬(目標)
・上記を除く高齢者施設入所者(約4千人) : 5月10日~
・その他の高齢者一般 (約12万6千人) : 5月17日~

高齢者の接種は、特別養護老人ホーム入所者、一般の高齢者施設入所者、一般の高齢者の順であったということです。また、一般の高齢者の場合は、80歳以上、75~79歳、70~74歳、65~69歳の順で接種が実施されました。つまり、新型コロナで重症化リスクの高い順で接種が行われたのです。

この順は、接種後の死亡発生率が高い順でもありました。接種後死亡発生率の表を今一度見てみます。4月の死亡発生率が断トツで高く、5月より7月にかけて徐々に低下していきます。つまり、接種後の死亡発生率は、新型コロナで重症化する率に相関していたのです。

現在の特別養護老人ホームの入居条件は、「在宅での生活が困難になった要介護3以上」です。つまり、入居している高齢者は、健康状態が良好とは言えない人が多いわけです。健康状態が良好と言えない高齢者の場合は、良好な高齢者と比べて、コロナワクチンの強い副反応に耐えられず死亡する確率が、 高くなると推測されます。