鹿児島県霧島市にある霧島神宮(神社)は、日本で初めて国立公園に指定された霧島連山にあり、周りを大自然に囲まれています。長い年月をかけて自然が作り出した、幻想的で不思議な風景も多い霧島エリア一帯。古くから伝わる神話と相まって、パワースポットの宝庫となっています。
霧島は火山でできており、ふもとには有名な温泉地もあります。雄大な自然を生かした霧島温泉郷には県内外から多くの観光客が訪れます。日帰り温泉はもちろん、宿泊してゆっくり観光するにもよい場所です。
その中で霧島神宮は「天孫降臨(てんそんこうりん)の地」として、南九州随一のパワースポットとして知られています。境内は花と紅葉の名所でもあり、四季折々の美しい景色を楽しめるこのスポットには、年間通して150万人もの参拝客が訪れます。日本で初めて新婚旅行をしたと言われる坂本龍馬と妻のおりょうも、この地を訪れたのだとか。
今回は、そんな鹿児島観光には欠かせない、神秘のスポット「霧島神宮」についてご紹介します。
目次
1. 霧島神宮のご祭神とご利益
2. 霧島神宮のご祭神の歴史
1. 霧島神宮のご祭神とご利益
霧島神宮の主祭神は天饒石国饒石天津日高彦火瓊瓊杵尊(アメニギシクニニギシアマツヒタカヒコホノニニギノミコト)で伊勢神宮内宮に祀られている天照大神の孫にあたります。相殿神として瓊瓊杵尊の妻である木花咲耶姫尊(コノハナサクヤヒメノミコト)を始め子、孫など、以下の通り7柱の神が祀られています。
※以下、霧島神宮・公式HPより引用
ご祭神
- 天饒石国饒石天津日高彦火瓊瓊杵尊(アメニギシクニニギシアマツヒタカヒコホノニニギノミコト)
相殿神
- 木花咲耶姫尊(コノハナサクヤヒメノミコト)〔お后〕
- 彦火火出見尊(ヒコホホデミノミコト) 〔御子神〕
- 豊玉姫尊(トヨタマヒメノミコト) 〔御子神のお后〕
- 鸕鷀草葺不合尊(ウガヤフキアエズノミコト) 〔御孫神〕
- 玉依姫尊(タマヨリヒメノミコト) 〔御孫神のお后〕
- 神日本磐余彦尊(カムヤマトイワレヒコノミコト) 〔御曽孫神〕

1つの神社に7柱の神様なんて!これはご利益ありそうです。
開業、起業、転職などの事始めや、家庭円満など多くのご利益があります。
夫婦神とその御子神夫婦が同居して祀られていることから、縁結びや子宝のご利益、嫁姑関係が円滑に成るご利益もあると言われています。
1-1. 霧島神宮でぜひいただきたいお守り「九面守」
霧島神宮には、宝物として九つの面があります。この面は九面と呼ばれ、工面が良くなると言われていたことから主に商工業舎に信仰されてきました。
その九つのお面にちなんで作られたお守りが「九面守」です。
9種類あり、色によってご利益が変わります。
- 赤の面:道開き、交通安全、旅行安全
- 青の面:心身健全、学業成就、歌謡上達
- 緑の面:病気平癒、家内安全、芸術優秀
- 白の面:厄除け、心願成就、出世開運、長寿
- 阿吽一対(あうんいっつい ※口の開いた面、閉じた面):良縁、円満、和合
九面全て揃えると満願成就となります。
満願成就とは、これは揃えるしかないですね!
参拝の度に1つずつ揃えるのを楽しみにしている方もいるそうですよ。

家族が同じ場所で祀られていたり、坂本龍馬夫婦が新婚旅行で訪れたりと、恋愛や家族関係についてはかなり縁起が良い神社だそう。お守りは九面守をご紹介しましたが、そのほかにもたくさんの種類のお守りがありますから、今必要なお守りをいただいてください。お守り選びも参拝の楽しみの1つですね。
2. 霧島神宮のご祭神の歴史
天照大神からこの地を統治するよう命じられた瓊瓊杵尊は(ニニギノミコト)は、霧島連山の1つ、高千穂峰に降り立ったとされています。6世紀頃、その瓊瓊杵尊を祀った霧島神宮が高千穂峰の山頂に建てられました。

最初は高千穂峰のすぐ近く、脊登丘(せとお)に建てられましたが、その後霧島山の噴火による焼失と再建を繰り返し、約500年前に現在の場所に移されたとされています。
瓊瓊杵尊が降臨する際、天照大神から授与されたとされる三種の神器も共に地上に持ち込まれ、今でも天皇家で継承されているそうです。