エアコンを使っていて、ぬるい空気しか出ないと感じたら、使用環境かエアコン自体に問題があるかもしれません。エアコンの効きが悪いと、必要以上に冷房力を使わなければならないので、電気代が気になることもあります。今回は、エアコンからぬるい空気しか出ない原因と対処法についてまとめました。すべて修理や交換が必要なトラブルとは限りませんので、ご自宅のエアコンはどのケースに該当するのか確認してみましょう。
目次
エアコンからぬるい風しか出ない原因
エアコンからぬるい風しか出ないときは故障や寿命の場合も
エアコンからぬるい風しか出ない原因

エアコンからぬるい空気しか出ない場合、自分で改善できる場合と、修理業者や買い替えが必要な場合の2種類に分かれます。エアコンからぬるい空気しか出ない場合、故障以外の原因も考えられます。
運転機能でエアコンが正常に作動しているか確認し、エアコンの設置環境やリモコンの設定温度も確認してみましょう。ここではエアコンからぬるい空気しか出てこない主な原因をご紹介します。
原因①フィルターが汚れている
フィルターがホコリやカビで汚れていると、冷気がうまく部屋に行き渡りません。また、フィルターが汚れていると、異臭の原因になることもあります。しばらくエアコンを使っていなかった場合は、使用を再開する前に一度フィルターの点検をしましょう。
原因②設定温度が間違っている

エアコンから生ぬるい空気しか出ないときは、「設定ミス」の場合が多いです。いつの間にかエアコンが送風モードや省エネモードに切り替わっている可能性がありますので、リモコンの表示を確認してみてください。
また、設定温度が室温より高いと、エアコンを冷房モードにしても、自動的に送風モードに切り替わり、ぬるい空気しか出てきません。涼しい空気を出すには、室温より「低め」に設定してください。
原因③エアコンの能力と部屋の広さが合っていない

エアコンの容量と部屋の広さが合っていないと、当然エアコンの効きが悪くなり、冷えない原因になります。また、木造の部屋と鉄筋コンクリートの部屋では違いがあります。
木造の部屋は空気が外に逃げやすいので、エアコンが冷えにくくなります。8畳~12畳と記載されている場合は、木造は8畳まで、鉄筋コンクリートは12畳までという意味です。
畳数が少ないエアコンは安いので、あまり変わらないと思われるかもしれませんが、容量の少ないエアコンは冷えるまでに時間がかかったり、冷えにくく感じたりします。
原因④室外機の周りに物を置いている

また、室外機の周りにスペースがないため、室外機が故障している可能性もあります。空気の通り道がふさがれ、熱交換がうまくいかなくなるのです。こうなると、エアコンの能力が低下し、ぬるい空気が出るようになります。
よくあるのが、植木鉢や自転車、使っていない段ボールなどの物で室外機の周りをふさいでしまうパターンです。
また、室外機の周りには、風で飛ばされた枯れ木やゴミがたまることがあります。汚れがひどいと、室外機が回転しなくなるケースも考えられます。
原因⑤室外機に直射日光が当たっている

室外機は、室内の空気を循環させ、熱を放出する役割を担っています。室外機に直射日光が当たると、熱が排出されず、エアコンから生ぬるい空気が出てしまいます。
原因⑥熱がこもりやすい部屋環境になっている
熱がこもりやすい環境では、冷たい空気が吹き出しても、部屋の空気と混ざってすぐにぬるくなってしまうことがあります。また、エアコンを設置する部屋の天井の高さや窓の向きも、エアコンの効きに影響することがあります。
特に、直射日光が当たる部屋や西向きの部屋、屋上からの日射の影響を受ける最上階の部屋、他の部屋に左右を挟まれた南向きの中型機などは、熱がこもりやすいと言われています。
エアコンからぬるい風しか出ないときは故障や寿命の場合も

エアコンの設定や環境を確認しても問題がない場合、本体内部の部品や機器にトラブルが発生している可能性があります。
本体のトラブルはご自身で修理することはできませんので、業者やメーカーに修理を依頼する必要があるでしょう。
どのようなトラブルが起きているのかがわかれば、メーカーや業者への修理依頼もしやすくなります。そこで、エアコンからぬるい空気しか出てこない場合に考えられる故障をご紹介します。
施工不良や劣化などによる冷媒ガスの漏れ

エアコンは、「冷媒」というガスを使って空気の温度を変化させています。このガスが漏れてしまうと、エアコンからぬるい空気が出てしまうことがあります。
最近のエアコンは、冷媒ガスが漏れると、エアコン本体やリモコンにエラーコードが表示されることがあります。また、冷媒ガスが漏れると、室外機の配管接続部や室内機の内部に「霜」が発生します。
エアコンを15分以上運転した後に霜ができた場合は、ガス漏れを疑ってみてください。ガス漏れが発生した場合、ガスの補充が必要です。エアコンの修理業者にガスの補充を依頼してください。

冷媒ガスの漏れはめったに起こりませんが、エアコンの購入時や引っ越し時など、取り付けに不備がある場合が多いようです。
また、ご自身で室外機を移動させようとした際に配管が破損したり外れたりすると、そこからガス漏れが発生することがあります。
さらに、海の近くなど室外機が設置されている環境によっては、配管が劣化・腐食しやすくなり、穴が開いてしまうこともあります。
エアコンの寿命は10~13年程度

エアコンの調子が悪いときは、エアコンの寿命が近づいているサインかもしれません。エアコンの耐久年数は10年~13年と言われています。10年以上使用している場合は、エアコン自体が壊れ始めている可能性があります。
もちろん、使い方によっては10年以内に故障することもあります。エアコン内部のどこかの部品が壊れている可能性もありますので、業者やメーカーに相談するのが良いでしょう。
また、メーカーによっては、エアコンにエラーメッセージが表示されることがあります。エラーメッセージが表示された場合は、放置せず、エラーコードなどを調べてみましょう。