今年7月、米・ミズーリ州にあるセントルイス動物園で奇妙な出来事が起こりました。

メスの「ボールニシキヘビ(英: ball python)」が、オスと15年も会っていないにもかかわらず、7個の卵を産んだのです。

しかも、このメスは推定65歳。

これほどの高齢かつ相手もいない状態での出産は、前代未聞とのことです。

ヘビ界では最高齢での出産

産卵をしたメスのヘビは、1961年にセントルイス動物園にやってきました。

アメリカ中西部の草原を原産とするボールニシキヘビは、飼育下で30年生きれば長生きと言われます。しかし、この個体は推定で65歳に達しており、これほどの高齢で産卵すること自体、きわめて異例です。

当動物園の爬虫類学者であるマーク・ワナー氏は「私たちが知っている中では、間違いなく最高齢のヘビ」と話します。

高齢のヘビが”15年間オスと会っていない”のに卵を産む前代未聞の珍事が起きる
産まれた卵/Credit: SAINT LOUIS ZOO(画像=『ナゾロジー』より 引用)

もっと奇妙なのはオスと十数年も会っていないことです。メスのヘビが飼育されているケージには、もちろん秘密の恋人などいません。

なぜこのような不思議な出来事が起こったのでしょうか。