少子化は解消されるが、幼児虐待やネグレクトも増える
「お金がないから結婚できない/子供を作れない」という人は減るうえ、明確に「子供を作ることのインセンティブ」ができるので、少子化は解消されるかもしれませんが、その一方で、「子供は国から金をもらうための道具」としか考えない親が様々な問題を起こすおそれがあります。
苛烈な競争社会がくる?
上記のライフスタイル③を選択した人に限定した話となりますが、ベーシックインカムは失業保険の代替でもあり、会社をクビになっても「食えない」ということもなくなるので、会社はクビを切りやすくなります。そもそも、「仕事」とは「仕事が好きな人」だけのものとなって、仕事をやる以上は「プロ」としての高いレベルの成果が求められるようになり、働く側も自分の能力を高く買ってくれる職場を渡り歩くことになることが予想されます。その結果、成果連動型の給与体系が一般化し、労働者は厳しい競争のなかで働くことになります。
健全な野党ができるようになる?
野党がお得意の「こんなに貧しくて困っている人がいるのに政府は何もやっていない」と主張して政権を批判することができなくなります。野党がそんな主張をしたら、「ベーシックインカムをもらっているだろ」と野次が飛ぶことになりますね。その結果、野党は政権よりもいい政策を提案することでしか存在をアピールすることができなくなるでしょう。
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井上 孝之
ベーシックインカムができた後も現在の大企業の窓際というぬるま湯な職場が存在し続けるのかが気がかりな技術系サラリーマン
文・井上 孝之/提供元・アゴラ 言論プラットフォーム
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