夏が近づくと繰り返し「熱中症予防」を聞きます。確かに真夏の釣りでは、そのリスクがありますが、飲料に食べものをそろえれば比較的快適に過ごせます。ここではボート釣りにフォーカスして見てみましょう。
熱中症の症状と原因
熱中症とは、体温が上がり、体内の水分や塩分のバランスが崩れ、体温調整ができなくなる病気です。頭痛や立ち眩みなどの様々な症状を起こし、最後には命の危険さえありますので、軽く考えてはいけません。
年齢とともに体内の水分量は減り、調整機能も乏しくなるので、「俺はまだ若い」などと言っていると、とんでもない目に遭います。海上は、海水温で風は心地いいですが、日差しは強烈なので、熱中症対策を怠れません。
何かいつもとは違うかなと感じる前に、水分や塩分などの必要なものを摂取しておけば予防できます。

水だけでは防げない熱中症
夏にタコ釣りに行くボートに、コンビニ袋に500mlのペットボトルとおにぎり2個を持った若い人を見受けましたが、こりゃ危ない。500mlでは確実に真夏は不足です。一般的に、1日に水分は約2.5L必要です(尿:約1,500ml、汗 呼吸:約900ml等々)。夏場は汗をかくので、半日の釣りでも2L以上は必要と思わなくてはいけません。
そして、水分補給とは別に塩分やミネラルを摂取しないと、熱中症は防止できないです。血液は約0.9%の食塩水と同じ浸透圧です。大量の発汗で塩分が失われた状態で水だけを飲むと血液の塩分濃度が薄まってしまうので、これ以上濃度を下げないために水を飲む気持ちがなくなります。それでもさらに水を飲むと、血液の塩分濃度を維持するために排出するようになり、いよいよ危険です。
ひとつ間違えば、死に至る症状になる熱中症ですので、血液の浸透圧を下げない水分補給、飲料のほかに発汗作用で失った塩分やミネラルを補うものを摂取して、万全を期しましょう。
