誰しもが一度は悩むであろう、緊張してしまうのをどうにか直したいという問題。人によって緊張の程度なども異なるかもしれませんが、それでも本来の自分の力を発揮するためには、緊張は大敵と言えます。そこで今回は、緊張する原因や克服の仕方などを解説します。
緊張する状態とは

そもそも、体が緊張しているとはどんな状況なのかを考えたことはあるでしょうか?人間には体の動きを調節する、自律神経というものがあり、活発に活動したりストレスがある時に働く交感神経、リラックスした状態のときに働く副交感神経の2種があります。
普段はバランスを保っている状態のこの2つの神経ですが、緊張している状態というのはこの内の交感神経が優位になっています。膝が笑っていたり、手汗がいつも以上に出たりといった形で表に表れます。
より厳密に言えば、筋肉の震えや心拍の上昇、発汗の促進が活発化します。緊張する事自体は悪い事では無く、むしろ集中を高める要素にもなり得ますから、如何にして緊張を自分の味方にするかが大切になってきます。
緊張してしまう人の心理的特徴

誰でも悩む事がある緊張という人類種共通の課題とも言える状態は、一概に悪いものという訳ではありませんが、緊張しやすいかどうかは人によって異なっています。続いて、緊張しやすい人の特徴を解説しましょう。
心理的特徴①他人と比べてしまう

まず、挙げられるのが他人と比較してしまう点です。特に学校や仕事などでは他人と一緒に居る時間が多いために、どうしても周りの人と自分との対比を考えてしまいがちです。
自分の成長のためにはある程度比べるのは効果があると言われていますが、大抵緊張しやすい人は毎度自分よりも優れている人に目が行きがちです。すなわち、あんなにうまく出来る人がいるのに自分は大丈夫なのか、と不安が生まれてしまいます。
こういった時、相手などを過大に評価している可能性が高いです。同じ話をするのにも、立場が上の人と話すときや大人数の前で話すのに緊張してしまうのは、大げさに考えすぎなのかもしれません。
心理的特徴②すぐ心配になってしまう

続いて、心配性な気質です。これも緊張しがちな人に非常に多い性格となっていて、俗に言う心配性な性格をしているのです。「こうなってしまったらどうしよう」「これが起こったら困る」といったように、まだ起こってもいない何かに常におびえているような状態です。
一概に悪い事とは言えず、物事の先を予測できるという利点とも言えます。しかし、いま現実に起こっていない事柄をあれこれと考えて心配するのは、自分の精神的キャパシティを狭めてしまうばかりです。
その結果、常にリスクにおびえたような状態となって、それが緊張として表れます。また、自分が失敗してしまったら、という事についても常に考えがちです。
心理的特徴③失敗は許されないと思っている

失敗するのは許されない、という完璧主義的な考え方が影響しているところも大きいです。特に大切な場面、例えば大人数の前で発表するような状況で緊張しやすい方は、この傾向が強いと考えられます。
完璧主義であるために、自分に対して非常に厳しい面を持っています。高い理想を持っていて、少しでもミスや失敗があろうものならすぐにやり直しをしたがったりと、とにかくパーフェクトな結果を求めがちです。
向上心があるとも言い換えられますが、自分に対していプレッシャーをかけ続けているのと同義です。想定外のトラブルなどへの対処も難しく、柔軟な対応を取れなくなります。
心理的特徴④自分に自信がない

もう1つ、自分に対して自信を持っていないのも特徴として挙げられます。心配症や他人との比較が多いという特徴からも推測はできるかと思われますが、基本的に自分に自信が持てていない方が多いのです。
自信というのは様々な意味を含んでいるものでもありますが、例えば「この程度の事なら自分でも簡単にできる」といったように、自らの能力や行動に対しての信頼の程度を表すものです。
それが無いというのは、自分自身を信頼できていないのと同じです。大勢の人の前で発表するような大きな場面に直面すれば、冷静さを失ってしまうのも無理はないでしょう。