目次
高卒の離職率が高い業界は?
高卒の離職率が低い業界は?
高卒の離職率が高い業界は?
続いては、どんな業界が高卒の離職者が多いのかをみていきましょう。
【新規学卒就職者の産業別就職後3年以内離職者のうち離職率の高い上位5産業】
1位:宿泊業・飲食サービス業(61.1%)
2位:生活関連サービス業・娯楽業(56.9%)
3位:教育・学習支援業(50.1%)
4位:小売業(47.8%)
5位:医療、福祉(46.2%)
参考:厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況を公表します」
続いて、これらの業界ではなぜ離職率が高いのかを考察していきましょう。
宿泊業・飲食サービス業
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ホテルや民宿などの宿泊業、居酒屋やレストランなどの飲食サービス業は、万年人手不足であるため、少ないスタッフで業務を回していかなければならず、体力的にも精神的にもきついと感じて早期に辞める人が多いようです。
また、給与が低く割に合わないと感じて辞める人も多いと言われています。接客が好きで仕事が楽しいと思えるならいいですが、人と関わるのが好きでない人にとっては、割に合わない仕事だと感じられるかもしれません。
生活関連サービス業・娯楽業
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クリーニングや銭湯などの生活関連サービス業、パチンコや競技場などの娯楽業共に、仕事量に対して給与は低め。業務の難易度が低く比較的簡単に始められるぶん、早期に辞める人も多い業界です。
教育・学習支援業
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教育・学習支援業は子どもの成績アップや合格などの結果を出すことが大切。そのため、担当している子どもの成績が上がらないと責任を感じることもしばしば。保護者からのクレームに耐え切れずに辞めてしまうケースもあるようです。
小売業
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スーパーやコンビニエンスストア、家電量販店などの仕事には体力も精神力も必要です。立ちっぱなしの仕事を辛いと感じることもあれば、売上ノルマのストレスで胃が痛くなってしまうこともあるでしょう。また、給与水準が低めなことも、離職率が高い原因です。
医療、福祉
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医療、福祉ともに常に人手不足の状態であるため、残業や休日出勤が多かったり、休みたいときに休めなかったりすることがネックです。また、患者のケアには体力も必要なため、はじめのうちは意気揚々と職場に通っていたとしても、次第に疲労が蓄積されてくると憂鬱な気持ちになることもあるかもしれません。さらに、患者やその家族とコミュニケーションがうまくとれなくてストレスを感じることもあるでしょう。
高卒の離職率が低い業界は?
反対に、高卒の離職者が低い業界はというと以下の通りです。
【新規学卒就職者の産業別就職後3年以内離職者のうち離職率の低い上位5産業】
1位:電気・ガス・熱供給・水道業(9.2%)
2位:鉱業、採石業、砂利採取業(24.4%)
3位:複合サービス事業(26.3%)
4位:金融業、保険業(28.1%)
5位:製造業(27.2%)
離職率が高い業界と比較したときの特徴としては、「人手が足らないことによる激務に陥る場合が少ない」「給与水準が高い」「クレーム対応の可能性が低い」などが挙げられるでしょう。忙しさや給与の低さが原因のストレスを感じずに働き続けることができるというのは、とても大切なことですね。
参考:厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況を公表します」