目次
11. あなたは自分を再生する(ピピロッティ・リスト)
12. 金沢21世紀美術館は企画展もユニーク! 「展覧会ゾーン」へ

11. あなたは自分を再生する(ピピロッティ・リスト)

ピピロッティ・リスト作の作品「あなたは自分を再生する」の設置場所は、なんと館内のトイレ! 男子トイレと女子トイレに1か所ずつに設置されているんです。

30cmの祭壇の中にクリスタルと美術館をモデルとしたオブジェが置かれており、トイレという日常の場にいながら、神秘的な世界を体験できるようになっています。

12. 金沢21世紀美術館は企画展もユニーク! 「展覧会ゾーン」へ

金沢21世紀美術館では、現代アートを軸に、年間を通して多種多様な展覧会が開催されています。

展覧会ゾーンの構成、回り方は?

展覧会ゾーンは、展示室が独立していくつもあるという、特殊な構成になっています。

企画展は、そのユニークな回遊性のある構造を生かした企画が多く、順番やペースに囚われずに自由気ままに鑑賞できるつくりになっています。そのため、回り方におすすめはなく、思い思いに回るのが展覧会ゾーンの楽しみ方です。

また、展覧会ゾーンの入り口は、企画展によって複数存在することも。迷ったらスタッフに確認してくださいね。

2022年5月8日(日)まで開催していた「コレクション展2 BLUE」をレポート

体感型で楽しむ「金沢21世紀美術館」徹底ガイド! 身近に感じるアートの世界
(画像=『たびこふれ』より引用)

今回は、2022年5月8日(日)まで開催されていた「コレクション展2 BLUE」を紹介します。

金沢21世紀美術館には「スイミング・プール」「タレルの部屋」「​​L'Origine du monde」など「青」を基調にした作品が多いことから「コレクション展2 BLUE」の開催は、かねてより温められてきた企画なのだそう。

今回は念願叶って、「青」にちなんださまざまな作品が集められました。

金沢21世紀美術館のコレクションを中心としながら、絵画、彫刻、工芸、映像といった幅広いジャンルの作品を鑑賞でき、現代美術における「青」をさまざまな視点から楽しめるようになっていました。

体感型で楽しむ「金沢21世紀美術館」徹底ガイド! 身近に感じるアートの世界
(画像=『たびこふれ』より引用)

<石田尚志《絵と窓の間》2018>

同じ「青」というテーマでも、たくさんの切り口と捉え方があることを教えてくれるこのコレクション展。「青」とは、光でも闇でもあり、そして生でもあり死でもありました。鑑賞していくうちに、どんどん「青」の世界に引き込まれていきます。

会期は2つに分かれており、前期と後期で異なる作家の作品を楽しめました。

体感型で楽しむ「金沢21世紀美術館」徹底ガイド! 身近に感じるアートの世界
(画像=『たびこふれ』より引用)

<アニッシュ・カプーア《L'Origine du monde》2004>

金沢21世紀美術館に展示してある恒久展示作品も青の表現として仲間入りし、恒久展示作品に対する新たな視点も得られるようになっています。

上の写真は、アニッシュ・カプーア作の「L'Origine du monde」という作品です。コンクリートの壁面に、ポカンと大きく空いた楕円形は黒色に見えますが、実は濃紺。青い顔料で塗りつぶされており、知覚を刺激する作品となっています。

※こちらの作品は、原則撮影禁止です。特別な許可を得て撮影しています。