ミョウバンとは?
一般的にミョウバンとは、カリウムとアルミニウムが硫酸と反応してできた化合物を指します。
このミョウバンには、タンパク質の組織をしっかりさせる「収れん作用」があります。このため、ウニのような柔らかく崩れやすい食材の形状を保ち、保存性を高めるために添加されます。この他、余計な水分を抜くことでウニの味を立てたり、劣化して臭みが出るのを遅らせることもできます。
ミョウバンはウニ以外の海産物にも使用されます。例えば、クラゲの脱水の際に食塩とともに添加され、クラゲ独特のパリパリした歯ごたえを出すのにも用いられます。
また、江戸前寿司に欠かせないネタながら、小さくて身が柔らかいために扱いが非常に難しい「新子(コノシロの幼魚)」を加工する際にも少量添加されることがあります。
「ミョウバン不使用」が正解?
そんな海産物の加工に欠かせないミョウバンですが、最近特にウニについて「ミョウバン不使用」を商品選びのポイントに挙げる人が多くなっているように感じます。
実際、ミョウバンには独特の匂いと苦味があり、使用法を誤るとそれがウニの味に影響を及ぼします。しかし一方で、ミョウバンを使用しないウニは非常に身崩れしやすく変質も早いものとなります。
臭みのあるウニにあたったときに、すぐミョウバンのせいにしたくなってしまうものですが、ウニ自体劣化すると臭みやエグミが出る食材であり、ミョウバンのせいとは言い切れません。