染め物や防臭スプレーなどに欠かせないミョウバン。食品添加物としても重要な一方、魚介類に使用されることについては嫌う人も少なくありません。

(アイキャッチ画像提供:PhotoAC)

ふるさと納税でトラブル

先日、北海道で「ふるさと納税」絡みのトラブルがニュースとなりました。日本海に浮かぶ利尻島の利尻町が発送したふるさと納税の返礼品のウニについて「味がせず見た目も悪い」というクレームが相次いだのです。

詳細について調査が行われた結果、発送を担当した水産加工業者が返礼品に「ロシア産」のウニを混ぜていたことが理由と判明。町は謝罪や返金などの対応に追われました。

魚介類と切っても切れない関係の「ミョウバン」の役割とは?
(画像=山盛りのウニ(提供:PhotoAC)、『TSURINEWS』より引用)

ロシア産のウニ

さて、このニュースについてのコメントを見てみると「ロシア産のウニがなぜ国内で流通しているのか」という疑問の声が多く上がっているようです。しかし、実はロシア産ウニは我が国でもごく一般的な商品です。ロシアによるウクライナ侵攻が起こる前は、スーパーで売られるウニの少なからぬ量がロシア産でした。

ロシアは海を挟んで隣国であるとはいえ、ウニはとても軟弱で賞味期限も短い食材。ロシア産のウニを国内で流通させられる理由のひとつには「ミョウバン」による加工が施されているからということがあります。