3.最大のメリットは「脳内の文章をそのまま出力できる」こと

ここまで読み進めて、「なるほど、タッチタイピングができることは速くて疲れないということか。なんか想定通りだったな」と思われたでしょうか?…甘いです。タッチタイピングができることの最大のメリットは、そんなもんじゃないんですよ。気になるその最大のメリットとはズバリ、「脳内に浮かんだ文章をそのまま再現できる」ということです。「タッチタイピングのメリットとは速く入力すること」と思っている人にこそ、この最大のメリットを理解して頂きたいです。

タッチタイピングを身に付ければ、いちいち「キーがどこにある?」ということは一切考えずに済むようになります。頭に浮かんだ文章をそのままプリントアウトするような感覚で、キーボード入力を通じて眼の前のモニターに表示させることができるのです。これこそが、タッチタイピング最大のメリットなのです。

これが出来ないとどうなるでしょうか?キーボード入力がおぼつかない状態では、文章の品質が下がるのです。なぜか?脳内文章の再現性が失われてしまうからです。「えーっとQはどこだっけ?あれ?Zはどこ?」といちいち探しながら打ち、入力ミスの修正をしている間に、せっかく脳内で組み立てた文章はそのまま再現されることなく、いつの間にか崩れてしまいます。キーボード入力が苦手だと、文章の質も落ち、見直しや修正に余計な時間がかかってしまうので、そのデメリットは計り知れません。それがタッチタイピングを極めることで、頭に思い浮かんだ文章をそのままモニターに表示させることができるのです。

タッチタイピングを身に付けることのデメリットは「訓練が必要で、習得に時間を要する」という点を除けば一切ありません。「自分は別にキーボード入力が速くなくていいよ」というのはタッチタイピングの真価を理解できていません。取得には大金は必要ありませんし、身に付けたら即時効果を発揮してくれます。ゼロからプログラミングや動画編集技術を磨くくらいなら、投資対効果のあまりにも大きいタッチタイピングを“その前”に身に付けるべきだと考えます。

文・黒坂 岳央/提供元・アゴラ 言論プラットフォーム

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