なすとは?
トマトの仲間
姿形はまったく違いますが、ナスはトマトやじゃがいもの仲間です。花ではお仏壇に備えるホオズキなども同じナス科の仲間となります。ナス科にはたくさんの種類の植物が分類されており、人に様々な利益を与える植物です。家庭菜園が好きな人の間ではよく知られていますが、同じナス科の植物を続けて植えると連作障害と言って上手く育たない状況が起こりやすい植物となります。
なすの種類
なすと言ってもたくさんの栽培品種があり、店頭にもいろいろな形のなすが売られています。なすの味や適した調理方法は果肉の質で変わります。丸くて短いなすの果肉はぎっしりと詰まっており、似ても崩れにくく、長いなすは粗くてやわらかい傾向にありますのでサッと焼く調理に向いています。また大坂泉州で有名な水なすは漬物として全国的に有名です。アクが少なく、生のままサラダのように調理して食べられます。作りたい料理によってなすの種類や形を意識してみましょう。
なすの選び方
美味しいなすの選び方はなすのガクについているトゲが尖っていると採りたての目印です。そしてなすに果実に傷がなく、ハリと艶があるもの、手に持ってみてずっしりと重みを感じるなすを選びましょう。
なすの栄養は?
なすは殆どを水分が構成しており、栄養がないのでは?と勘違いされてしまいがちですが、ポリフェノールやカリウムを豊富に含んでおり、健康に効果的な野菜です。他にも食物繊維をたくさん含んでおり、消化吸収を助けてくれる野菜です。
栄養①ポリフェノール
ポリフェノールは抗酸化作用があります。アンチエイジングや免疫力の維持に効果があります。なすに含まれるポリフェノールは果肉と皮の近くに含まれていますので、皮を剥かずに調理しましょう。
栄養②カリウム
カリウムは体内細胞の浸透圧を調整する栄養素です。ナトリウム(塩)は摂りすぎてしまいがちですが、過剰になったナトリウムを体外へ排出する働きがあります。
なす調理のコツ
なすは体にとって有効な栄養をたくさん含む野菜ですが、調理法のコツを押さえることで栄養を逃さず食事に取り入れることができます。難しいことではありませんので覚えておきましょう。
コツ①洗い方
なすに限らず野菜は調理する前に洗いますが、なすを洗う時は切る前に洗いましょう。切ってから洗うと切り口から栄養素が流れ出てしまいます。また、近頃の野菜は品種改良のおかげでアクが少なく、水で晒したりしなくても加熱調理するだけで食べられます。
コツ②皮ごと
ナスを調理する場合は皮ごと使いましょう。前述したポリフェノールは皮と皮付近に集中して含まれています。そしてなすに含まれるポリフェノールは水に溶けて出やすいため、水に晒すときは最小時間に留めるようにしてください。
コツ③油で調理
ポリフェノールは水には溶け出てしまいますが、油を使った調理をすると切り口を油膜でコーティングし、栄養流出を防ぎます。今回紹介する揚げ浸しは先に素揚げをし、天ぷらは衣をまとわせて揚げるので栄養をなるべく留めたまま食べられる調理法と言えます。
なすを美味しく調理するレシピ①揚げ浸し
レシピ①揚げ浸しの材料
①なす3本・サラダ油適量②水200cc・めんつゆ50cc・しょうが小さじ1。これだけで美味しい揚げ浸しが作れます。夏は出汁に浸けたら冷蔵庫に入れて冷たくして食べましょう。
作り方①切る
まずはなすを洗います。切る前に洗ってください。
なすの大きさによって1/2か1/4に切ってから味が染みやすいように皮に数本切り込みを入れます。
クッキングペーパーで水気を取っておくと油が跳ねにくくなりますので、切ったらクッキングペーパーに並べておきましょう。
作り方②出汁
②の材料を混ぜます。
混ぜた出汁は冷蔵庫に入れて冷やしておきましょう。もしくは濃いめに作っておき、なすを入れる直前に氷を入れて冷やしても大丈夫です。
作り方③揚げる
下準備が済んだら、なすをフライヤーで揚げます。フライパンで調理する場合は少量の油で揚げ焼きのように調理すると少ない油で同じ状態にできます。
なすが油の表面に浮いてきたら火が通った合図です。
クッキングペーパーで余分な油を切ります。
作り方④浸す
出汁を冷蔵庫から取り出し、なすを浸けます。すぐに食べるよりは30分ほど味を馴染ませてから食べましょう。暑い日はキンキンに冷やしてから食べるのがおすすめです。
揚げ浸しの完成!
お好みでかつお節や追いしょうがをして食べましょう。余った翌日の揚げ浸しも味がしっかりと染みてとても美味しいです。