英会話やピアノ、水泳、サッカーなど、自分の子どもにはできるだけ良い教育を施してやりたいが、気になるのはその費用対効果だ。習い事によってどのような効果が得られるか、かけた費用対効果は分からないが、まずはいくらかかるのか見てみよう。
学習系の習い事 一番人気はやはり「英語」
日本は、外国語の教育が遅れていると言われている。普通に義務教育を修了しただけでは、外国人とコミュニケーションを取れるような英会話能力はまず身につかない。だから、日本の親たちはこぞって子どもに英会話を習わせるのだ。
英会話は未就学児から習わせる親も多く、小学校6年までマンツーマンで月8,000円の英会話を習わせたとすると、「8,000円×12ヵ月×9年間=86万4,000円」となり、他にも教材や入学金などを含めると100万円はかかるだろう。
これで最低限の英会話のスキルが子供に身につくのであれば、安いものではないだろうか。
また、中学校、高校と進むにつれて難しくなる英語教育の基礎になるのは、間違いない。ただし、まったく身にならず「アップル」「レッド」くらいしか言えないのであれば、お金をドブに捨てるようなものだ。
英会話はものになるまでが難しいので、親も一緒に教える、家で反復練習させるなどの対策が必要だ。
「公文やそろばん」、反復が生む効果
計算能力や読み書き能力が身につく公文式やそろばんを習わせる親も多い。これらの能力を身につけると、子供の脳が発達するとも言われている。特に、計算能力に関しては小さい頃から訓練させると、高い能力が身につく。そして、繰り返し反復させることで、その能力を定着させることができる。
計算能力はあって困ることはないし、生きていくうえで必ず使う能力だ。さらに、計算や読み書きの訓練を繰り返し行うことで、脳の活性化にもつながる。
月謝が6,000円のそろばんを9年間通わせたとすると、「6,000円×12ヵ月×9年間=64万8,000円」で、他にも検定費用や入学金、教材費を含めると約80万円だが、高い計算能力や読み書き能力が身につくなら決して高くはない。
「習字や硬筆」字がきれいな人は好感度が高い
字を上手に書けても、直接的な利益にはつながらないかもしれない。しかしきれいな字が書ける人は好感を持たれることが多い。
月謝が3,000円の教室に9年間習わせたとすると、「3,000円×12ヵ月×9年間=32万4,000円」で、入学金や教材費を含めるとざっと50万円というところ。そこまで高くはないだろう。ただし、他の習い事と比べると優先順位はやや低めだろうか。
体育系の習い事 代表格は「水泳」?
水泳を習わせると肺活量が上がり、水の抵抗を受けるのでかなりハードなトレーニングになる。虚弱体質の子に水泳を習わせることで、身体が丈夫になることもある。
月謝が6,400円で9年間を習わせたとすると、「6,400円×12ヵ月×9年間=69万1,200円」。その他入学金や水着代などで100万円ほどだろうか。
女子の多くが憧れる「バレエ」
バレエは多くの女子が憧れる習い事ではないだろうか。見た目とはうらはらにかなりの運動量で、リズム感や芸術感覚も身につく。背筋もピンと伸びて身のこなしが美しい大人の女性なるだろう。
ただし、月謝は高い部類だ。発表会もあり、1回に数万円、高い場合は数十万円かかる名門教室もある。月謝が11,600円のところに未就学児と小学校6年間通わせたとすると、「11,600円×12ヵ月×9年間=125万2,800円」で、年2回の発表会と衣装代が10万円かかったとすると、200万円ほどかかる計算だ。
チームスポーツで協調性を育む「サッカー・野球など」
サッカーや野球などを習わせる親も多い。ほとんどの場合、友達が入っているから、そのスポーツが好きだからなど、子供が希望して入るパターンだろう。子供が楽しく体を鍛えられるならば、親としては願ったり叶ったりだ。さらに、スポーツを習わせることで、目上の人への礼儀作法、チームプレイの精神が養わる。これは意外と大きなメリットだ。
これらの教室の月謝は大体5,000円ほどで、9年間習わせると、「5,000円×12ヵ月×9年間=54万円」となり、他にもユニフォームや入学金などを含めると、70万円はかかるだろう。
音楽系の習い事といえば「ピアノ」
ピアノを習わせることで音感やリズム感が身につくだけでなく、脳の発達も促すとも言われている。ただし、ピアノが弾けたからと言って、将来直接何かの役に立つとは考えにくい。
月謝が7,100円で9年間習わせると、「7,100円×12ヵ月×9年間=76万6,800円」で、年2回の発表会に5万円ほどかかるとすると、約120万円になる。もちろん、自宅にピアノを購入し防音設備を整えるとなると、初期投資は数十万円から数百万円に上ることもあるだろう。
最も大事なのは、子供が楽しく習い事を続け、そこから子供が何かを得て自分の頭で考えて行動する自主性を養うことである。親ができることはきっかけを与えること、後方支援することだけだ。
文・MONEY TIMES編集部
【関連記事】
・夫婦円満の秘訣は「お金の話」?上手に話し合う5つの方法
・家計管理は夫婦でやるべきか?妻一人に任せるべきか?
・夫婦で共有して最強の家計が作れる家計簿アプリ3選
・「妻が稼ぐ」ことを本気で考えたほうが良い3つの理由
・マンネリ夫婦こそデートで行きたい都内のアフタヌーンティー4選【ヌン活】