幸せなカップルの90%が「月1回以上お金について話し合っている」と回答したのに対し、幸せではないカップルで同じ回答をしたのは68%だったことが調査で明らかになった。気まずい雰囲気にならず、自然にお金の話をする方法とは?

カップルの口論の原因NO.1は「お金」

調査はカナダのTD銀行が2017年、1,482人(18歳以上)を対象に実施したものだ。
「お金の話を極力避けたい」という心理はわからないでもないが、お金について健全に話し合える関係を築くことは、お互いの価値観や状況に理解を示すということだ。そうした思いやりの気持ちが、長期的により幸せな関係を築くのに役立つのだろう。
しかし「お金」は、お互いの気分や話し方によっては口論に発展する危険性を秘めたトピックだ。カンザス州立大学が行った4,500組のカップルの調査で、最も多い口論の原因が「お金に関すること」であることが明らかになっている(マネー・クラッシャーズより)。

円満にお金について話し合う5つの方法(1) 一緒に家計を管理する

「自分のお金」ととらえず、「二人(あるいは家族)のお金」という視点で、一緒に家計を管理する。「GOBankingRate」によると、経済的に成功している夫婦の多くは「お金について話し合う日」を決めているという。
「貯蓄・節約が上手なほうが家計を管理する」という夫婦が多いが、その場合管理していない側に不満がたまりやすい。「〇〇だから毎月〇〇円必要」など、お互いの事情や見解をしっかりと理解し合い、両者が納得できるまで話し合うことが重要だ。

方法(2) 同じ経済的目標を持つ

車や家、子どもの教育費、老後資金などを共通の目標として貯蓄する夫婦は多い。共通の目標が多いほど連帯感が強まり、お金について自然に話し合える。
例えば外出や旅行、新しい電化製品などの購入を思いつきで決めるのではなく、短期~中期的な貯蓄の目標にしてみてはどうだろう。衝動買いや浪費も減り、一石二鳥だ。

方法(3) お互いにリラックスしている時を選ぶ

出勤前の慌ただしい時や帰宅後疲れている時に、「お金の話をしたい」という人はあまりいない。強引にお金の話を持ち出しても、建設的な話し合いにならないどころか口論に発展しかねない。また他のことで口論している時に、追い打ちをかけるようにお金の話を持ち出すのも賢明ではない。
会話の流れや相手の機嫌次第では気まずい雰囲気になりかねないトピックだからこそ、お互いがリラックスしている時にゆっくりと話したい。夜、テレビを消してワインを飲みながらなど、リラックスできる雰囲気を演出するのもいいだろう。

方法(4) プライベートとシェアをはっきりさせる

「お金に関する秘密を持ちたくないから」と、すべてのお金を2人でシェアする口座を持つと、かえって揉めごとの原因になる場合がある。
よって、それぞれ個人口座を持ち、住宅費や光熱費、食費など2人で一緒に使うお金は別の口座で管理するのがベターだ。プライベートなお金とシェアするお金をきっちり分けておけば、パートナーとはシェアしている口座のお金についてだけ話し合えばいいので、話が脱線しにくい。

方法(5) 専門家に相談する

「どうしても本音で話しづらい」「感情的になってしまう」というカップルは、ファイナンシャルプランナーなど専門家の助けを借りるのも一案だ。お金の専門家である第三者を介入させることで、夫婦間では話しづらい内容でも客観的なアドバイスを受けられる。
「専門家に相談するのはお金持ちだけ」という先入観を捨て、効率良くお金を管理し増やす手段として積極的に利用すべきだ。

文・アレン・琴子(英国在住のフリーライター)
 

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