名人の釣り方を探る
さて、名人以外の乗船者にはなかなかアタリが出ない。筆者は名人のスゴ技を真似しようと観察するのだが、名人は特に竿を持って誘う訳でもなく置き竿だ。仕掛けはというと一見とくに変わった様子はなく、細部についてはよく見えない。付けエサもかわった風もなく、筆者の素人目には何が肝なのかまったく分からない。
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(画像=上越コマセマダイ釣りで良型連打 指示ダナは海面から7mと激浅?名人は次々とマダイを上げた(提供:TSURINEWSライター宮崎逝之介)、『TSURINEWS』より 引用)
それでも筆者が仕掛けに付けている透明ビーズを名人はつけていないようなので、透明ビーズのない仕掛けにチェンジしてみた。新しい仕掛けを投入しアタリを待つ。
筆者は、しばらくアタリがでないと付けエサのチェックとかコマセの詰め直しとかしたくなり仕掛けを上げてみたくなる性分なのだが、若船長が、「まだ仕掛け入れといてくださーい。これから食ってきますよー」というのでもうしばらく待ってみることにして、自分の竿ではなく、2席向こうの名人の様子を眺めていた。
筆者にも1kg強マダイヒット
「アタッてる!アタッてる!」
両隣りの釣り人からの声で、自分の竿を見るとイイ感じに弧を描いているではないか。
手巻きでリールのハンドルを回し、ビシをバケツに投入、ハリスを手繰る。ここからは竿もドラグもクッションゴムも魚とのやり取りを助けてはくれない。真鯛の引きに合わせてハリスを出したり引いたりしないとハリス切れでバレてしまうことになるのでハラハラドキドキの楽しい瞬間である。
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(画像=上越コマセマダイ釣りで良型連打 指示ダナは海面から7mと激浅?本命を取り込んだ(提供:TSURINEWSライター宮崎逝之介)、『TSURINEWS』より 引用)
「ありがとうございます!」左の隣りの釣り客が伸ばしてくれたタモに、浮いた魚体がすうっと納まった。1kg強の良型真鯛だ。本命キャッチ。