税理士になるための方法
税理士になる方法は、大きく分けて3つあります。もっとも一般的なのは、税理士試験に合格し、2年の実務経験を積んでから税理士として登録することです。ほかにも2つの資格取得ルートがあるので、それぞれ詳細について解説します。
1.税理士試験に合格して、2年の実務経験を積む
税理士になるための1つ目の方法は、税理士試験に合格し、2年の実務経験を積むことです。3つある方法のうち、最短かつ目指しやすいルートです。
税理士試験は年に1回、各国税局・国税事務所の所在地等にて8月上旬に開催されています。試験科目は選択制5科目。会計学に属する科目から2科目、税法に属する科目から3科目を選択し、試験を受けます。
難易度の高い税理士試験ですが、科目合格制という制度を採用しており、受験者は1科目ずつ試験を受けることが可能。合格科目は有効期限に決まりがないため、時間をかけて資格を取得することもできます。
試験合格後は、会計事務所や税理士事務所で2年以上の実務経験が必要。その後、税理士として登録を行うことで、税理士として業務にあたれます。
参考:日本税理士連合会「税理士の資格取得」
2.弁護士または公認会計士の資格を取得する
税理士になるための2つ目の方法は、弁護士または公認会計士の資格を取得することです。先ほど紹介した「試験+実務経験の資格取得」のルートより、圧倒的に難易度が高くなります。
税理士の資格を取るために弁護士や公認会計士の資格をまず取得する方はほぼおらず、キャリアの選択肢を広げるため、上記の資格取得後に税理士としても登録するパターンがほとんどです。
参考:日本税理士連合会「税理士の資格取得」
3.税務署で23年以上勤務する
税理士になるための3つ目の方法は、税務署で23年以上勤務することです。
3つの資格取得方法のなかでもっとも珍しいルートです。税理士法第8条の第4〜第6号までに規定する事務に従事した期間が23年以上の税務署OBは、全科目が免除され、税理士試験を受けることなく資格を得ることができます。
参考:e-Gov法令検索|税理士法
税理士に必要な資格
税理士に必要な資格は、税理士法に定められた「税理士」の国家資格です。
税理士の独占業務である税務代理・税務相談、そして税務書類の作成は、税理士の資格がない者が行うと違反となり懲役や罰金が課せられることがあります。そのほかの業務であれば無資格でも業務を行えますが、3つの業務を行う場合は、必ず税理士資格を取得しなければなりません。
税理士の資格詳細については「税理士試験とは?試験科目や受験資格、難易度、独学での勉強方法などを解説」からご確認ください。