研究が追いつかない
デジタルの影響が確実に分かるのは、数年先になってしまいます。
デジタルの発展のほうが、その影響の研究よりも速いわけだ。今現在からのデジタルライフの影響を知りたければ、2023年まで待つしかない。ただ、その頃にはテクノロジーはさらに発展している。
現時点でスマホやタブレット端末をお子さんの手から無理矢理取り上げなくてはならない状況は、かなり深刻かもしれません。そして、その影響がわかるのは、お子さんが十分大きくなってからです。
デジタル化が進む今、人間は自らをどんな危険にさらしているか
この10年の人類の行動変容、つまりコミュニケーションや互いを比べあう手段が変わったのは、あまりに大きな変化で、想像以上に深刻な影響をもたらすかもしれない。心の不調で受診する人が、ここ10年、特に若い人の間で著しく増加している。その一因は、一気にデジタル化したライフスタイルにあるのではないか?
人間の脳はデジタル社会に適応していません。現在、大人は1日に4時間以上をスマホに費やしているそうです。10代の若者でも4~5時間以上になります。この行動様式の変化は、人類史上最速のものです。それにはどんな影響があるのか、まだよくわかっていないので、今は予防策をとっておくことが大切なのではないでしょうか。
ここ10年くらいの学校現場を見ていると、子どもたちがみょうにソワソワしていることが多くなっているような気がします。スマホやタブレットのせいとは言い切れませんが、幼児に動画を見せたり、親御さんがお子さんがいるのにスマホばかり見ていたりする光景を見ると、「子どもの発達的に、大丈夫なのかなあ」と素人ながらちょっと心配になります。
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(画像=アンデシュ・ハンセン先生 Wikipediaより、『アゴラ 言論プラットフォーム』より引用)