目次
カウンセラーの資格1:公認心理師
カウンセラーの資格2:臨床心理士

「カウンセラーになりたいけれど、資格がたくさんあってどれを取得すればいいかわからない」と悩んでいる人もいるのではないでしょうか。

本記事では、カウンセラーに関する代表的な資格について難易度や内容、費用、要件を解説していきます。将来取る資格を決めたい人は、ぜひ参考にしてください。

カウンセラーの資格1:公認心理師

カウンセラーに関する資格1つ目は、公認心理師です。

公認心理師の内容

公認心理師という職業を聞いたことがある人は少ないのではないでしょうか。

公認心理師は、2017年に始まった新しい国家資格です。心理職に関する唯一の国家資格なので、資格を取得することで得られる信頼は大きいことがポイントです。

国家資格である公認心理師は以下のように「公認心理師法」で定義づけられています。

「第二条 この法律において「公認心理師」とは、第二十八条の登録を受け、公認心理師の名称を用いて、保健医療、福祉、教育その他の分野において、心理学に関する専門的知識及び技術をもって、次に掲げる行為を行うことを業とする者をいう。
一 心理に関する支援を要する者の心理状態を観察し、その結果を分析すること。
二 心理に関する支援を要する者に対し、その心理に関する相談に応じ、助言、指導その他の援助を行うこと。
三 心理に関する支援を要する者の関係者に対し、その相談に応じ、助言、指導その他の援助を行うこと。
四 心の健康に関する知識の普及を図るための教育及び情報の提供を行うこと。

引用:公認心理師法

つまり、心が傷ついている人に対して親身になって相談を聞き、助言や指導を行うことが主な仕事です。

公認心理師の難易度

公認心理師の試験は、一年に一度行われます。

令和3年9月19日の公認心理師の合格率は「58.6%」と難易度は高めです。

参考:第4回公認心理師試験(令和3年9月19日実施)合格者の内訳

試験内容は「公認心理師カリキュラム等検討会」の報告書に書かれている内容から出題されます。

抽象的で内容も幅広いため、合格するのは簡単なことではありません。

独学で勉強するのが苦手な人は、大学や大学院に進み勉強をすることをおすすめします。

公認心理師の取得に必要な費用

公認心理師の取得に必要な受験手数料は、「28,700円」です。(2022年4月30日現在)

他の国家試験と比べても高額な受験料がかかるので、何度も受けるのではなく一発合格を目指したいですね。

公認心理師を取得するための要件

カウンセラーに関する代表的な8つの資格の内容や難易度を解説
(画像=『U-NOTE』より引用)

出典:日本心理研修センター

公認心理師を取得するためには、上記の画像の要件を満たす必要があります。

基本的には、大学院を卒業するか実務経験が必要になるので、要件を満たしていない人はどの方法で要件を満たすべきか考えてみましょう。

カウンセラーの資格2:臨床心理士

カウンセラーに関する資格2つ目は、臨床心理士です。

臨床心理士の内容

臨床心理士は、1988年から認定が始まった公認心理師と同程度の知名度を誇る資格です。

「公認心理師」「臨床心理士」のいずれかの資格を持っていることを条件にしている企業や職場も多々あります。「公認心理師」「臨床心理士」の両方の資格を取る人もいるほど、信頼性が高い資格です。

公認心理師と臨床心理士の違いは、臨床心理士のほうが資格を取得する要件が厳しいことや、臨床心理士は資格の更新制度があることなどがあります。

臨床心理士の定義は、公式サイトによると以下のように述べられています。

「臨床心理士」とは、臨床心理学にもとづく知識や技術を用いて、人間の“こころ”の問題にアプローチする“心の専門家”です。

引用:公益財団法人日本臨床心理士資格認定協会

常に知識をアップデートしたいと思う人は、「臨床心理士」の資格を取得することをおすすめします。

臨床心理士の難易度

臨床心理士の合格率は「65%」前後です。

公認心理師と比べると臨床心理士のほうが合格率が高いため、合格率だけで比べると公認心理師のほうが取りやすいといえます。

参考:「臨床心理士」資格取得者の推移

臨床心理士の取得に必要な費用

臨床心理士の取得に必要な費用は、試験を受けて登録するまでに「8万1500円」かかります。(2022年4月30日現在)

その内訳は、受験申請書類を請求するために「1500円」、資格審査料に「3万円」、登録料に「5万円」です。

国家資格である公認心理師よりも金額の負担が大きいところに注意しておきましょう。

臨床心理士を取得するための要件

臨床心理士の試験を受けるためには、基本的に大学院を卒業しておく必要があります。

詳しい試験要件は、公式サイトによると以下のとおりです。

●指定大学院(1種・2種)を修了し、所定の条件を充足している者
●臨床心理士養成に関する専門職大学院を修了した者
●諸外国で指定大学院と同等以上の教育歴があり、修了後の日本国内における心理臨床経験2年以上を有する者
●医師免許取得者で、取得後、心理臨床経験2年以上を有する者  など

引用:公益財団法人日本臨床心理士資格認定協会

より詳しく受験資格を知りたい人は「受験資格の基準」を参考にしてくださいね。

公認心理師と臨床心理士のダブル受験を目指している人は、どちらの要件も満たせる大学に入学することをおすすめします。将来後悔しないためにも、大学選びは慎重に行いましょう。