近年、同系等の車両からのエンジンスワップだけでなく、1990年代以降のエンジンを搭載する旧車が増えつつあります。

日本の旧車はエンジンスワップが当たり前だった?

日本車はエンジンやシャーシを共有することが多く、エンジンのスワップが比較的容易でした。ハイパワーをめざし、日産のL型エンジンの場合は2リッター→2.6~2.8リッターに転換されることも多々。

A型エンジンやL型4気筒でも同様の載せ換え(エンジンスワップもしくは部品流用)は行われており、速さに注目したチューニングカーとしては珍しくない手法となっています。

その後のレビン/トレノ(AE86)が流行した時代でもエンジンスワップが行われており、古い車両でもエンジンスワップは少なからず行われていました。

高性能エンジンの登場と、旧車パーツの減少

1990年代に入ると、高性能車両が続々と登場し、チューニングも過熱・進化して行きます。

第2世代GT-Rに搭載されたRB26DETTを初めとしたRBエンジンの活躍に加え、トヨタ(ヤマハ)も2JZ/1JZを幅広い車種に展開。シルビアやMR2にはハイパワー4気筒ターボが採用され、どの車両もECUが高度な進化を続けた時代です。

1980年代もインジェクションシステムやECUは活用されましたが、本格的に普及&進化したのは1990年代以降と言えるでしょう。今までの車両比較すると、性能的には「世代交代」になった時代とも言えますね。

そして、21世紀に入ると、1990年代の車両の中古パーツ(エンジン本体)も増え、逆に旧車のパーツ供給は減る一方に…。 一方、1970~1980年代の車両は、マイナー車ではパーツが絶版になることも多く、旧車の現存数自体の減少や「旧車が持つノスタルジックな味」を楽しむ人が増えた結果、旧車そのものが高騰していきます。