減量期の禁忌食材

ここまで、減量期におすすめの食材を紹介したが、逆に減量期にはできるだけ敬遠したほうがいい食材もある。ぜひ参考にしてほしい。

●加工肉
ホットドッグ、ソーセージ、ウィンナーやベーコン、ハムの類いは正直、美味しい。しかし、それらには大量の脂質と塩分が含まれていて、体重増加の原因になることを忘れないようにしてほしい。

また、これらの食材の食べ過ぎは糖尿病、ガン、高血圧を引き起こす原因になることも懸念されるので注意したいところだ。

●小麦製品
食パンには小麦以外に糖や食塩が加えられている。しかも使われている小麦は精製されたものである。つまり、グリセミック指数が高い食品ということだ。

実際、食パンのグリセミック指数は高く、血糖値を短時間で上昇させる性質がある。どうしてもパンが食べたくなったら、アーモンドやサツマイモの粉で作られたパンを少量食べるようにしてみてはどうだろうか。

ちなみに、ドーナッツには大量の糖が含まれているので、食べた瞬間から体内の血糖値が急上昇し、瞬く間にインスリンが大量に分泌される。インスリンが一気に上昇すれば、血糖値は一気に下降する。血糖値が急激に下降すれば空腹感が増長される。体内でこんなジェットコースターのような状況を作り出さないようにしたい。

健康な身体を維持するためにも、血糖値の急上昇によるインスリンの上昇は避けるべきだろう。

これはドーナッツに限ったことではなく、多くの「デザート」と呼ばれるものは、減量期には食べるべきではない。減量が終わるまで、しばらくデザートはお預けにしよう。

●加工食品全般
トランス脂肪+食塩+保存料がふんだんに使われている食品は、とても美味しく感じられる。しかし、決して勧められるものではない。たとえばファストフードやカリッと揚げられたポテトなどがそうだ。特に減量期には絶対に避けたい食品である。減量中でなくても、健康を考えるなら、できるだけ日頃から遠ざけたほうがいい食品だ。

加工食品に含まれる脂肪は身体に良くないだけでなく、カロリーも高い。加工過程で揚げられている食品などには食物繊維もほとんど含まれておらず、満腹になるまでかなりの量を食べてしまいがちだ。

外食するなら、サラダや新鮮な果物をセレクトし、加工食品は全面的に敬遠しよう。

●白米
白米にはタンパク質や食物繊維も含まれているが、その量は決して多くはない。白米の問題はグリセミック指数の高さにある。つまり、体内に入ると血糖値を短時間で上昇させてしまうのだ。

白米よりもキノアや玄米を選んだほうが賢明だろう。これらの食材はいずれも食物繊維が豊富で、満腹感が持続するはずだ。

減量期の食事量

食べながら痩せる!ダイエットに最適な食材とは?
(画像=『FITNESS LOVE』より引用)

減量期の食事の基本は、摂取カロリーが消費カロリーを下回ればいいのだが、大幅に下回る必要はない。それを管理するためにはカロリー計算が必要になる。カロリーを計算しながら何を食べるか、どれだけ食べるかを決めながら、減量期の食事計画を立てていく。

また、カロリー計算の習慣がつくことで食事への意識が高まるようになり、減量が終わった後でも体脂肪の増加を最小限にとどめることができるようになる。

摂取カロリーについては性別、運動のレベル、生活スタイルなどによって変わってくるので、他人と合わせる必要はないということを覚えておこう。

【カロリー計算の方法】
①今の体重を測定し、定数30をかける。この数字が現状維持に必要なカロリー量になる。例えば体重68kgであれば「68kg×30=2040キロカロリー」となる。
②今回は減量したいので、前記で算出した現状維持のカロリーから500を差し引く。先の例で示せば「2040-500=1540キロカロリー」となる。

【食事回数】
身体づくりのためには、何をどれだけ食べるかということ以外に、いつ食べるかも結果を大きく左右する。基本は、一度の食事でたくさん食べないこと。つまり、少量の食事を高頻度で食べることだ。
スポーツニュートリションの国際協会(インターナショナルソサイエティ・オブ・スポーツニュートリション)の専門家たちによると、少量ずつの食事を1日6回ほど食べるようにするといいそうだ。つまり3、4時間おきに食事をするということになる。
また、複合炭水化物食は高強度のワークアウトを終えてから4、5時間後に摂るようにし、単糖類の炭水化物食はワークアウト前後に少しだけ加えるようにする。タンパク質はワークアウト前後の食事で20~30gずつ摂る。そうすることで筋発達を促すことができ、減量期でも筋量を維持することが可能になる。