目次
“売れる”写真を制作するポイント
写真を販売する際の注意点
“売れる”写真を制作するポイント
ポイント1. 需要を理解する
ストックフォトで効果的に利益を得るには、どのような写真に需要があるのかを理解する必要があります。
PIXTAの「2021年新規販売開始素材_単品販売回数TOP100」では、40枚の写真がランクイン。うち18枚は、リモート会議中やクライアント対応中などのビジネスシーンの写真でした。ビジネスシーン以外では、子供と一緒に写った家族写真が4枚ランクインしています。
いまの世の中でどんな写真素材の需要があるか、マーケティング的視点を持つことも大切です。たとえば、ふだん見るニュースで使われている素材に目を配って、需要を察知する力を身につけるのも良いでしょう。
ポイント2. 利用シーンを理解する
そもそもストックフォトは、どんな用途で使われているでしょうか? ストックフォトのよくある利用場面として、次のようなケースが挙げられます。
- コンテンツのアイキャッチや挿入画像として利用する
- Webサイトのイメージ画像として設置する
- 提案資料のイメージ画像として挿入する
たとえば「ビジネススキル」に関する記事コンテンツを書いている場合、オフィスでのストックフォトが求められます。「塾」のWebサイトを作る場合には、勉強している学生の写真に需要がありますよね。
このように求められる写真の種類はさまざまですが、どのような状況を表しているのか分かるようにすることが、売れる写真を作るポイントです。パッと見ただけで、「誰が何をしているか」がはっきりと伝わる写真だと選ばれやすいでしょう。
ポイント3. 撮影のスキルを高める
売れる写真を撮るためには、撮影スキルを高めなくてはなりません。写真のクオリティが上がればダウンロード数が増えるだけでなく、ストックフォトサービスの専属クリエイターになるための審査にも通りやすくなるでしょう。
ダウンロード数の多さや写真スキルに応じて、ロイヤリティ率を高くするサービスも多いため、報酬を高めるためには撮影スキルは必須です。
しかし趣味でカメラを始めた人にとっては、「撮影スキルといっても、具体的にどのようなスキルを高めればいいのかわからない……」という方もいるでしょう。
そこでおすすめなのが、フォトグラファーとして活躍する古性のちさんの連載「カメラの基礎知識を知る」。F値やISO、シャッタースピードなど基礎からくわしく解説してくれています。
ポイント4. レタッチのスキルを高める
レタッチとは、撮った写真を加工し編集することです。たとえば明るさを調整したり、色味を変えたり、写っているゴミを消すなどの作業を指します。
ストックフォトとして人気の高い写真は、個性的なものより、無難なものです。芸術的な編集を目指すよりは、明るい雰囲気で、汎用性の高い写真の編集を目指しましょう。
有料の写真編集ツールを使うのに抵抗がある人は、オンライン上で手軽にできる無料ツールからはじめてみるといいでしょう。
写真を販売する際の注意点
注意点1. 被写体に許可を得る
人物が写っているストックフォトを販売する際には、「肖像権」の取り扱いに気をつける必要があります。写真を投稿する際には、肖像権を持つ被写体が使用を同意する「モデルリリース(肖像権使用同意書)」を準備する必要があります。
また人だけではなく、建物やペットなど、被写体の所有者に対して同意を得る「プロパティリリース」が必要になるケースもあります。
PIXTAやAdobe Stockなど、多くのストックフォトサービスでは、モデルリリースやプロパティリリースのテンプレートを配布しています。写真を販売する際はあらかじめチェックしておきましょう。
注意点2. 写真販売サービスの審査項目を確認する
手軽に利用できるストックフォトサービスですが、アップロードされた写真が承認されない場合もあります。以下は、PIXTAが公開している「写真・イラスト素材のリジェクト理由一覧」です。
サービスによって審査基準は異なりますが、具体的なリジェクト理由を公開していない場合もあります。写真アップロードの前は、PIXTAの「写真・イラスト素材のリジェクト理由一覧」を参考にするとよいでしょう。
リジェクト理由 | 詳細 | 対策 |
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画像が鮮明でない | 高感度撮影、保存時の高圧縮、スキャンデータの過度な引き伸ばしによる画質低下によって、画像が不鮮明になっている | ・室内撮影の場合、感度を上げるのではなく、明るい場所で撮影する ・RAW撮影のできるカメラを使用する ・読み込み設定を小さくする |
ライティング、露出が販売素材として適切でない | 光の当て方、光量が適切でない | ・ライティングを調整する ・撮影場所を変更する |
酷似または類似した素材がある | 連写した写真はすべてアップロードするのではなく、よい写真のみをセレクトする必要がある | ・同一カットは登録されないため、写真は精選して投稿する |
構図により登録不可 | 全体やメインの被写体が損なわれるような構図と判断された | ・被写体が不自然に切れていないか確認 ・水平がずれないように撮影する |