5.世界15カ国の現状
図1の5カ国に加えて、日本を含む10カ国の陽性者の推移を、図1と同じ様式で以下に示します。
図6は、日本、ブラジル、イスラエル、モンゴル、インドです。これらの国々に共通するのはオミクロンの立ち上がりが非常に急だったことです。そのため、山火事理論の初期設定に大きな誤差が入り込み、1月の予測が大幅にずれているものがありました(左図)。現在のピークは、日本が不分離のツインピーク、ブラジル、イスラエル、モンゴルが小さな分離したピーク、インドでは次の波の兆しがまだありません。
図7は、イギリス、トルコ、アメリカ、南アフリカ、オーストラリアです。アメリカ以外は、1月のピークと現在のピークの間に、中間的なピークを設定しています。
全体として、オミクロン後の第7波は、あまり感染拡大せずに収束するというのが山火事理論の予測です。その後の波は予測できませんが、収束のメカニズムとそれに対応する数値モデルが確立されており、更にデータとの検証が進んでいるのが、この山火事理論の特徴で、現在までのところ更なるこの理論の発展の可能性があると考えています。
文・仁井田 浩二/提供元・アゴラ 言論プラットフォーム
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