謎の老人現る

その老人は自費で看板を作った方でした。 公務員でもなく学者というわけでもなく百姓と名乗っておられましたが、(実際遺跡前の自分の土地に除草剤を撒きに来ていた)原田大六氏に20年ついて学んだそうです。 そこから20分以上もこの遺跡について説明を受けました。80歳くらいにしか見えないのにすごい記憶力です。
三種の神器 八咫の鏡
平原遺跡はずっと邪馬台国の遺跡かと思っていましたが違いました。 なんと平原遺跡はアマテラスの墓だったのです。(原田大六氏説) 前回宮崎の旅で天孫降臨の地は高千穂と書きました。実際に世の大半の説は宮崎県にある高千穂です。 しかし謎の老人改め井手氏の話によれば宮崎は伝承のみで証拠の品がないとの事。 ところが天皇即位時に用いられる三種の神器の一つの八咫の鏡はこの平原遺跡から出土したのです。

この壁には出土した完成された鏡から復元が完成されていなかったものまで描かれていました。描かれている内容の意味がわかった時になぜか背中がゾクゾクしました。 こんなに大量の貴重な鏡が出てきたなんて! 副葬品としてはこの時代を考えるとかなりの権力者です。

立派な石碑の後ろの方にレプリカがはめ込んでいる古い石碑を発見。 このレプリカには見覚えがありました。(うちにも同型があったので)


そしてこの遺跡からは鏡以外にも勾玉などの装飾品も出てきました。 つまりは女性の墓である事を示しています。 アマテラスがこの地で亡くなり、その子孫が神武天皇となる、のが原田大六説です。 (あれ、天孫降臨で降りてきたのはアマテラスの孫ではなかったっけ?)

井手氏の説明によればクシフル山は古事記にも載っている天孫降臨の地だそうです。 帰宅後にうちにある古事記を引っ張り出して読んでみたら現代語訳しか持っていなかった為にクシフル山の記載はありませんでしたが、山頂から朝鮮が見えると書いてありました。 という事は立地的に正しいのは宮崎県ではなく福岡県です。 長いこと天孫降臨は高千穂だとばかり思っていたので驚きです。 でもどういうわけで金印よりも重要な八咫の鏡の発掘遺跡が世に知られていないのでしょうか。 井手氏に発掘資料がどこかで売っていないかと聞いてみたら一貴山にあるお寺が原田大六氏の遺品を預かり、その資料を販売しているとの事。 その額なんと5万円...。 たじろぐ窓子に井手氏は連絡をくれたらいつでも資料を見せてあげるよ、と言って下さいました。(そもそも看板に井出氏はご自分の電話番号を記載しておられます) まさに井手氏は原田大六氏亡き後の平原遺跡の墓守りなのでしょう。
