目次
ビッグバン以前の宇宙
宇宙が終焉を迎えても残るブラックホールの残骸
宇宙背景放射に残る前の宇宙の痕跡
宇宙背景放射に残る前の宇宙の痕跡
2018年発表された論文では、CMBからホーキングポイントを見つけ出す研究が報告されています。
そこではCMBをシミュレーションすることで、ホーキングポイントがどのように見えるかを調査し、一致する痕跡を実際のCMBのデータから検索しました。
すると、一致するホーキングポイントの痕跡が20以上発見されたのです。
ただ、これが前の宇宙の痕跡であるかどうかについては、多くの科学者が懐疑的です。もしホーキングポイントが存在するとしたら、それは数万単位で存在しなければおかしいと予想されていて、この研究結果に示される20程度という数は少なすぎるのです。
また、CMBは全宇宙に広がる情報のため、ランダムに似たような痕跡が生成される可能性も否定できません。
しかし、宇宙が破滅と再生を繰り返し延々と続いているという可能性が物理学的に示されているというのは、なんとも刺激的な話ですね。
最終更新日:2021.01.27 WEDNESDAY
公開日:2020.10.09 FRIDAY
参考文献:University of OXFORD
提供元・ナゾロジー
【関連記事】
・ウミウシに「セルフ斬首と胴体再生」の新行動を発見 生首から心臓まで再生できる(日本)
・人間に必要な「1日の水分量」は、他の霊長類の半分だと判明! 森からの脱出に成功した要因か
・深海の微生物は「自然に起こる水分解」からエネルギーを得ていた?! エイリアン発見につながる研究結果
・「生体工学網膜」が失明治療に革命を起こす?
・人工培養脳を「乳児の脳」まで生育することに成功