売れない商品はどんなに広告宣伝をしても売れない
マーケティングの世界では当たり前ですが、「商品力ゼロの商品は広告宣伝費を掛けまくってもまず売れない」という、誰にでもわかる理屈があります。
若者にいくら選挙に行けとか啓蒙したところで、若者にとって魅力的な商品が揃っていないのに買え買えだけいって買う訳がない。
20代を介護用品店に連れて行って好きな物買ってやるよって若者に言ってるようなものですよ。で、買わないのは意識が低い、いつでも買えるように介護用品店を24時間営業にしよう!! みたいな・・・そんなことで買いますか?
日本の既成政党や政治家は大半が介護用品みたいなものです。若者にとってまったく欲しくない商品なのです。わたしの本を一緒に書いた音喜多君、立憲の中谷議員、自民の藤末議員は異端児です。彼らは党の本流を狙える存在ではあるが、まだ伴流です。
どうして既存政党は若者向けの政策を打ち出せないか
正直言って、自分は既存政党には期待していない。
「世代間闘争を煽るな」といい人ぶる人も多いが、実際には日本ははっきりと世代間闘争の状況にあり、高齢者層が若い層を食い物にしていると言って良い。自分高齢者の部類であるが、特に70代以上が酷い。もちろん全員ではないが声が大きい人が多い。
わたしと音喜多くんの本にも出てくるが、「シルバーパスを廃止したい」という政策を挙げると、翌朝には選挙事務所にみなりのいい高齢者が集まっているそうだ。で、「私たちの権利を削るな」と凄い剣幕だという。予算がないのですというと「他の予算を削れ」の一点張りでラチが明かない。要するにこうした人たちは
権利意識が異様に強い
のである。自分も目の怪我から大学病院に通院しているが、受付で怒鳴り散らす高齢男性をよく見かける。「ずっと待ってるのに順番が来ない。予約の意味がない」という感じだが、それは誰もが同じで爺さんは暇だろうが現役は仕事を休んでいるのだ。
小池都知事がデルタの時に「高齢者の方は外出を控えていただきたい」と一回だけ発言したことがある。正論であるがそのあと全く言わなくなった。聞くところによると高齢者のクレームが物凄かったらしい。「うつすのは若者だから若者が家にいればよい」というクレームらしいが、そのあとは高齢者が満足する「若者が高齢者にうつすから若者が行動を控えよ」一辺倒になった。私が検証しているが、実際には高齢者は高齢者同士で感染しており、ほとんど若者からはうつっていないのだ。
日本のコロナ禍の最大の失敗が、なんの根拠もないこれを基本として、現役の行動制限が感染拡大防止に効果的としたことだ。もしそれが効果的ならオミクロンがあれほど広がるわけがない。
コロナ対策も年金制度も健康保険制度もすべて高齢者を中心に考えられ、若者はその犠牲にさせる。予算は限られているから既存の政党が「健康保険の無駄遣いを減らして若い世代に回そう」と言おうなら、一気に議席を失う可能性がある。だから言えない。少なくとも政策のトップには持ってこられない。