京料理の代表的食材

江戸時代、まだ交通網ができあがっていない頃は、行商人が食料などを運んで売りに来ていました。

当時は兵庫の漁港からサカナが運ばれていましたが、京都まではかなり距離があり、夏になると新鮮なサカナを京都まで運ぶことが出来ませんでした。

しかし、ハモだけは強い生命力のおかげで京都にたどり着くまで元気に生き残っていたといいます。

そのため、今に至るまでハモは夏の京料理の主役として重宝されているのです。

祇園祭とハモの関係

ハモの旬である夏には、京都では日本三大祭の一つでもある「祇園祭」が開催されます。

実は、この祇園祭は別名「ハモ祭り」と呼ばれるほどハモと深い縁があるのです。

かつて、京都の商人は祇園祭になると鯖寿司を商家にもっていき、そのお返しとして商家は「ハモ寿司」を贈るという習慣がありました。

その名残からか、祇園祭期間中はかなりのハモが消費されるのです。

約8tにも及ぶハモが市場に入荷されるのだとか。

京都市民にとって夏の一大行事である祇園祭を乗り切るのに、ハモは必要不可欠のようですね。