ヘッドライトやフロントグリルはクルマが個性をアピールするのに打ってつけのエリアだが、走り去るときに印象的なのはテールランプ。明るさや高さなど様々な法規要件を満たす必要があるため、どうしても「どこかで見た感じ」になりやすい。とはいえデザイナーも工夫を凝らしている。ここでは幅広い時代を俯瞰して、印象的なテールランプを与えられていた5台の国産車を紹介しよう。
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クルマのコンセプトも先を行っていた日産 エクサ
初のロータリースポーツはバンパーで上下2分割
クルマのコンセプトも先を行っていた日産 エクサ
ボディ後半を着せ替えることができ、クーペ仕様とキャノピー仕様を切り替えることができるというコンセプトは先を行くもので、北米では着せ替えボディが認可されたが、日本ではクーペとキャノピーのいずれかに固定した状態で販売された。
そんなユニークなコンパクトカーのテールランプは、ウインカーとブレーキのいずれもがスリット状の意匠となっているもの。カスタム視点でいえばテールランプカバーを標準装備したようなものだが、そのルックスはいかにも個性的でユニーク。なお、ハイマウントストップランプを標準装備したのは、このエクサが日本初だった。エポックメーキングなクルマでもあったのだ。
初のロータリースポーツはバンパーで上下2分割
マツダが実用化に成功したヴァンケルエンジン、マツダ流にいえば、ご存知「ロータリーエンジン」を搭載したロータリースポーツカーが「コスモスポーツ」。
ほぼ、そのままの姿で帰ってきたウルトラマンの劇中車「マットビハイクル」として使われたほど先進的なルックスだが、テールランプも個性的。スチールバンパーで上下2分割にされたテールランプは、まるでジェットエンジンの噴射口のような印象を与える。
ロータリーエンジンの独特なフィールとあいまって、コスモスポーツの個性を担うディテールとなった。その斬新は、いまも色褪せない。