コロナ禍でテレワークが普及し、在宅勤務はもちろん、二拠点生活をする人も増えてきました。そんな情勢でいっそう注目を集めているのが、家を持たない暮らしをする人たち「アドレスホッパー」です。

旅行好きやフリーランスの間で注目されてきたアドレスホッパーという生き方も、以前より格段に社会に浸透してきたと感じられます。

今回は、そんなアドレスホッパーになるメリット/デメリット、注意点などを解説します。アドレスホッパーに興味のある人は必見です。

目次
アドレスホッパーとは?
アドレスホッパーになるメリット

アドレスホッパーとは?

アドレスホッパーとは、Address(住所)とHopper(次から次へと歩きまわる人)を組み合わせた造語で、「決まった家を持たずに拠点を転々とする人」を意味します。

たとえば、「今日は馬喰町のゲストハウスに宿泊するが、昨日は渋谷のAirbnbを利用、一昨日は新宿のスーパー銭湯に泊まっていた」という生活をするのがアドレスホッパーです。家を持たないので、国内外のどこでも自由に転々としながら生活できます。

昨今はテレワークが普及してはきましたが、「拠点を持たない生活」をするのは普通の会社員だと難しいでしょう。そのため、フリーランスやバックパッカーが多い傾向にあります。

アドレスホッパーになるメリット

「決まった家がない」と言われるとデメリットが多そうなアドレスホッパー。しかし、家を手放すことでこそ見えるメリットも多くあります。

メリット1. 固定費が下がる

賃貸では、毎月家賃と水道光熱費がかかります。固定回線を引いている場合は、ネット代もバカになりません。持ち家があれば家賃は削減できますが、その他の固定費はかかってしまいますよね。こうした固定費が削減できるのが、アドレスホッパーのメリットです。

アドレスホッパーを実践するにも「家賃」に相当する施設利用料などはある程度発生しますが、その他の固定費は料金内に含まれている場合も多く、電気や水道をケチケチ使わなくてもよくなります。

メリット2. 前後の予定に合わせて宿泊できる

たとえば会食で夜遅くなりそうな日や、翌朝早く集合しなければならない日に近くで寝泊まりできれば、家と目的地が遠いことに悩む必要がなくなりストレスフリーに。自由度も飛躍的に向上するため、自分の都合に合わせて住む場所を変えられるのはメリットです。

メリット3. 本当に必要な物がわかる

家がなければ、物を置いておく場所がありません。持ち運べる荷物は限られるため、自分にとって本当に必要な物を厳選するようになります。その際、「自分に本当に必要なものが分かった」という声も多く聞きます。

また、余計な買い物が減り、支出を抑えられる可能性もあります。

メリット4. 人と交流する機会を増やせる

アドレスホッパーとして生活する方法はいろいろありますが、最近はアドレスホッパー向けに定額制で多拠点に住めるコリビングサービスも増えています。そうした施設を利用すれば、必然的に住人同士での交流が増えます。また、拠点を移動することで次の拠点でも別の出会いが生まれるため、人脈を広げるにはうってつけです。

メリット5. 「地方」の生活を体験できる

拠点を持っていても、旅行などで日本の各地へ行く機会はあるでしょう。しかし、ある程度の期間腰を据えて日本の様々な地域に住む経験をするのはなかなか大変です。

アドレスホッパーなら、数か月単位で国内を転々とし、旅行先には選ばないような「地方」の生活を体験することもできます。アドレスホッパーとして移住先を探してみるような生き方もできるでしょう。

また、人口減に苦しむ地方都市を支えるような活動もしやすくなります。