渓流釣りで1、2を争うリスクと言えば、「クマとの遭遇」に異論はないだろう。筆者は幸い足跡やフンなどの痕跡も目にしたことはないが、「ニアミスだったかも」と反省したことがある。今回はその体験を交えながら、クマに遭遇しないための準備について考えてみたい。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター筑井直樹)
渓流釣りとクマ遭遇リスク
「クマは大丈夫だったかい」--。釣りを終え車止めまで戻ると、オレンジ色のベスト姿のハンターが筆者に声をかけてきた。クマ出没の届け出があったため、警戒のため出動したのだ。
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(画像=札幌市からLINEで配信されたヒグマ目撃情報(提供:TSURINEWSライター筑井直樹)、『TSURINEWS』より 引用)
慌ててスマホから地元自治体のホームページ(HP)にアクセスすると、確かに出没情報が掲載されている。脱渓した地点の先の登山道だったが、クマの活動域に踏み込んでいたことを実感した。
過去最多の被害者数
北海道における2021年度のクマによる死傷者数は過去最多の14人。山に入らなくとも、クマ出没の警告看板は日常的に目にする。「このあたりには親子のクマがうちの畑を荒らして困っている」。ある渓流では地元の農家からこう聞かされ、急きょ別の川に目的地を変更したことある。
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(画像=クマによる人身事故は絶えない(提供:TSURINEWSライター筑井直樹)、『TSURINEWS』より 引用)
ヒトの生活圏にもクマが入り込む北海道だが、渓流釣りの場合は本州でも同様の危険性をはらんでいるはずだ。