使用重量、レップ数、セット間の休憩など

高重量で行う種目は筋肉の深部にまで強い刺激をもたらし、筋肥大反応を促す。だからといって、筋発達を望むトレーニーが誰でも最初からいきなり高重量を扱えるわけではない。何でもそうだが、レベルアップには段階が必要であり、その段階をひとつずつクリアしていくうちに高重量を扱うことができるようになるのである。

デッドリフトに限らずどんな種目についても言えることだが、初級者のうちはレップ数を少しでも多くできるように計画を立てていこう。例えば、最初はセットあたり10~15レップをしっかり完遂できる重量を使って種目をスタートさせる。そんな軽い重量では筋量を増やすことなどできないと思うかもしれないが、このレップ数は筋肥大を積極的にもたらすレップ数なのだ。したがって、最初のうちは決めた重量で、できるだけたくさんのレップ数をこなすのではなく、10~15レップを最後まできっちりと行える重量を探してやってみよう。

セット間の休憩時間については、ボディビルの目的でデッドリフトを行うのであれば長く取り過ぎないようにすることだ。目安としては60秒間程度が適切である。

ボディビルダーがデッドリフトを行う目的は1RM(1レップだけできる最高重量)を伸ばすことではない。筋力も伸ばしていきたいが、それを最優先させる必要はないのだ。筋肉の深部にまできっちり刺激を送り、筋肥大のためのやり方で行うべきだ。そのためには比較的多めのレップ数で、セット間の休憩は短くしていく。使用重量は、上級者になってからでかまわないが、最後の2レップが特に苦しくなるような高重量を選択していくようにしよう。

全身種目なので、デッドリフトをワークアウトに組み込む場合は疲労回復のための休日も考慮する必要がある。特に週2回の頻度でデッドリフトをやる場合は、1回目のデッドリフトから2日以上空けて2回目を行い、疲労が溜まらないようにスケジュールを工夫しよう。例えば火曜日の背中の日に1回目のデッドリフトをやったら、どんなに早くても2回目のデッドリフトは金曜日まで待つことだ。

初級者のデッドリフト

トレーニング歴の浅い初級者がデッドリフトを行う場合、頻度は週1回、背中のワークアウト日の最後の種目にするといいだろう。また、その場合は以下の要領で4セットやってみよう。
①10~12レップ×1RMの50~60%の重量(1~2セット目)
②8~10レップ×1RMの60~70%の重量(3~4セット目)
※基礎筋力が伸びてきたらデッドリフトの頻度を週2回にしてみる。