筋持久力を向上させる

デッドリフトを筋トレメニューに加えるべき理由と正しいやり方
(画像=『FITNESS LOVE』より引用)

デッドリフトを1セット終えただけで、まるで長距離走を終えたときのように呼吸が荒くなるという人はどれだけいるだろうか。そういう人は自信を持ってこれからも同様にデッドリフトを続けてほしい。つまり、デッドリフトは筋力アップに貢献するだけの種目ではなく、呼吸器系にも大きな負荷をかける種目なのだ。なぜなら、この種目は多関節種目であり、しかも全身を動かすからだ。呼吸が荒くなるのは、それだけたくさんの空気を取り込んで、特に刺激を強く受ける部位により多くの酸素を供給し続けなければならないからだ。このようなことは体全体の筋持久力を向上させることにつながる。

筋肉の持久力が向上すると、筋肉は連続してかかる負荷に抵抗しながら収縮と伸展をより長時間にわたり繰り返すことができる。ボディビルダーの多くは、筋持久力の向上には重きを置いていないかもしれないが、デッドリフトを行うことでそういった能力の向上も得られることを覚えておこう。

というのも、筋持久力が向上すれば心肺機能の向上につながり、心肺機能が強くなれば全身を絞ることにもつながっていく。絞るために、ウエイトトレーニングとは別に有酸素運動を行っているボディビルダーは多いが、デッドリフトを行えばこの1種目だけでウエイトトレーニングによる効果と有酸素運動による効果の両方を得ることができるのだ。

脂肪燃焼に有利な体内環境つくり

筋量を増やすことで美しいプロポーションやシルエットを形づくったり、迫力のあるイメージをつくり上げたりする。しかし、筋量の増加は、それら以外にも健康維持のために大きな意味があるのだ。

筋量の多い体は、その筋肉を維持するために常にエネルギーを消費する。筋量が増えれば増えるほど、ジッとしているだけでも消費されるエネルギー量は増加するのだ。つまり、筋肉のある体は脂肪燃焼が積極的に行われ、体脂肪の増加が起きにくくなる。そういう体内環境なら、適度に絞れたコンディションを常に維持することができるはずだ。つまり、筋肉が大きい人は基礎代謝率が高いということ。そのような体を手に入れることを臨まない人はいないはずだ。

そうであるなら、全身の筋肉を刺激するデッドリフトをやらない理由はない。ましてやこの種目は体の中でも大きな筋群を効率よく発達させる効果があるので、ぜひとも体づくりの基本種目として行ってほしい。