⑤減量の体験談

昨年は5月から減量に入り、終わったのが11月初旬でした。私にとってこの減量期間が長かったように思います。最後の方は体重が落ちているのに体脂肪が落ちないという感覚に初めて陥りました。

個人差はありますが、減量期間が長すぎるのは、あまりよくないように思います。年齢やトレーニングキャリアにもよりますが、減量期間が長くなりすぎないように、オフの期間をある程度摂生して過ごすことをお勧めします。

また、大会初心者の方から「停滞したときにはどうすればいいか」というご質問をよくいただきます。これは前述した手持ちのカードを1枚ずつ出していくということになります。私の場合は、嗜好品のカット↓脂質を減らす↓炭水化物を減らす↓有酸素運動の順番で行っていきます。

大会に出るのでしたら最低限、毎日体重はチェックする必要があると思います。過去には体重を測らずに減量を進めたことがあり、そのときは大失敗しました。見た目だけで判断して進めていくのは難しいものがあります。「体重」と「見た目」はセットで考えていったほうがいいでしょう。

しかしながら、実際は計算通りにいかないことも多いです。「仕上がりの目安」や「目標体重」というものも、初めてコンテストに出る際は掴みづらいものです。

私はデビュー戦では準備期間わずか1カ月半、日焼けもあまりしていないような状態で大会に出ました。そこで初めて周りの選手たちを見て「ボディビルってこうやるのか」ということを知りました。その経験が私には強い刺激になり、翌年の大会では優勝することができました。

今回は私が考える基本的な部分をお伝えしましたが、コンテストは自分でいろいろ試しながら掴んでいくのも重要です。ベースをしっかりと押さえた上で、「まずは出てみる」ことが大事なように思います。出たことでいろいろなことが学べるはずです。

加藤直之(かとう・なおゆき)
1981年生まれ、埼玉県出身。
身長161㎝、体重69~71㎏(オン)74~75㎏(オフ)。ゴールドジムアドバンストレーナー。2019年日本選手権ではトップ3に輝いた日本のトップビルダー。
2012 ジャパンオープンボディビル選手権大会 優勝
2016・2021 日本クラス別ボディビル選手権大会70㎏級 優勝
2017 アジアボディビル選手権70㎏級 3位
2019 日本ボディビル選手権 3位
2020 ゴールドジムジャパンカップ・ボディビル75㎏以下級 優勝
2021 世界マスターズ選手権40歳以上44歳未満80㎏級 3位

提供元・FITNESS LOVE

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