訪問介護の専門職である「ホームヘルパー」。無資格でも働くことはできるものの、客観的に専門知識や技術を証明するため、資格を取得しておくのがおすすめです。

本記事では、ホームヘルパーとして活躍したい方に向けて4つの資格をご紹介。2013年に廃止された旧ホームヘルパー2級・1級と各資格の違いも解説します。

ホームヘルパーになるには資格は必要?

ホームヘルパーは別名「訪問介護員」とも呼ばれ、介護が必要な方の住居に足を運び、生活の援助を行います。ホームヘルパーになるのに資格は不要ですが、「介護職員初任者研修課程」という研修を受講しなくてはなりません。

「介護職員初任者研修課程」は、平成24年度まで実施されていた「訪問介護員養成研修」と「介護職員基礎研修」が一元化されてできた研修です。

そのため、すでに「訪問介護員養成研修」の1級・2級課程を修了している方と、「介護職員基礎研修」の受講が修了している方は、「介護職員初任者研修課程」を受講したものとみなされ、ホームヘルパーとして業務を行うことができます。

ホームヘルパーになるときに資格を取得する3つのメリット

介護職に就く際気になるのが資格の有無です。介護職の多くは無資格でも従事することができますが、長く働くのであれば資格は取得しておくのがおすすめです。

次に、ホームヘルパーになるときに資格を取得しておく3つのメリットを解説します。

メリット1.介護に関する知識を客観的に証明できる

ホームヘルパーになるときに資格を取得する1つ目のメリットは、介護に関する知識を客観的に証明できることです。

介護職は無資格でも就職することができますが、実際にどんな知識があり技術を身に付けているのかは実際に働き始めなければ証明できません。「介護職員初任者研修課程」などを修了し、資格を有していれば一定の専門知識があることの証明に繋がります。

就職や転職で有利になるほか、無資格に比べて給与額にも違いが出るため、資格を保有しておくメリットは大きいといえます。

メリット2.介護に必要な知識を体系的に学べる

ホームヘルパーになるときに資格を取得する2つ目のメリットは、介護に必要な知識を体系的に学べることです。

ホームヘルパーの資格である「介護職員初任者研修課程」では、演習を中心に介護の専門的な知識から技術までを習得します。ひとつの内容を深ぼって学習しながら、関連する知識を体系的に学べるのがメリット。介護と医療の連携など、今後介護職に携わるなかで重要とされる部分についても学習でき、現場での実践に活かせます。

メリット3.就職や転職、給与UPに効果がある場合も

ホームヘルパーになるときに資格を取得する3つ目のメリットは、就職や転職、給与がUPする場合があることです。

介護職は無資格で就職できる場合も多く存在しますが、なかには「介護職員初任者研修課程」の修了が応募条件になっていることもあります。無資格に比べて就職の幅が広がり、転職もしやすいため、取得しておくメリットは大きいといえるでしょう。

資格手当を支給している勤務先があるのも特徴です。厚生労働省が公開している「令和2年度介護従事者処遇状況等調査結果」では、保有資格なしの方に比べて有資格者の平均給与額は4万円程度低いというデータも出ています。

ホームヘルパーとしてキャリアアップを目指すなら、資格を取得しておくメリットは大きいといえるでしょう。次からは、ホームヘルパーとして働きたい方におすすめしたい4つの資格について紹介していきます。