いよいよ終盤を迎えつつある産卵期のメジナ釣りで、「どのようなポイントを狙うべきか」、「狙い方は」、「その仕掛けは」を解説していきたい。それと、最近釣行した静岡県西伊豆町仁科地区での釣行模様も併せて紹介しよう。
産卵期終盤に狙うべきポイント
条件として、潮の色、潮流の速さ、水温などいろいろな状況があるのでこれだとは言い切れないが、深場、浅場に関係はないと考えている。状況次第で2ヒロくらいの水深でも食ってくることもあったし、竿2本以上も入れ込んでようやく食わせられたこともあった。すべてではないが、潮色は多少濁っているとき、潮流はあまり速くないとき、それと多少荒れ気味のときに釣果がよかったように感じている。
釣り場の特徴としては、底根が複雑に入り組んでいるポイント、沈み根が点在し、磯際から切り立っていて、なおかつエグれているような地形がある磯が、産卵期の大型メジナには格好の場所となっている。

狙い方
コマセは一日分として、高活性期のようにエサ取り対策用に十分準備する必要はない。ただそうは言いつつも、フグなど低水温でも元気な魚が居着いていることがあるので、上がる予定の磯の状況を考えたコマセを持参したい。分量としてオキアミ6kgに対して、配合エサは3袋を目安にしている。
作り方は、オキアミを全解凍にし、粒のままのオキアミ5kgに1袋ずつ配合エサを入れて混ぜ、3袋を綺麗に混ぜ合わせる。そこへ海水を少量ずつ入れ、少し軟らかめに仕上げる。最後に出来上がったコマセバッカンの手前側に、残こしていた粒のままのオキアミ1kgを入れて完成。配合と混ぜないオキアミは単独で時々まくことで、食い渋るメジナに対してアピール効果が期待できる。
まき方は、大量に入れるのではなく、少量をエサ取りのあるなしを見ながら、本命ポイントへまくことが大事。釣り方は、まずはタナをしっかり取った仕掛けで磯際から狙う。エサの取られ方やエサ取りが居るようならエサ取り対策をしながら狙うポイントをあちこち探っていく。そこから得られた情報を基に、次なる一手を繰り出し、結果が出ればよし、出ないときは更なる一手といった具合にあの手この手で食わせるように狙うことが肝心。
狙う距離もベタ際から自分が遠投できるエリア全てを平面とするなら、タナは縦のラインと考え、水深分を立体的に狙える仕掛けで探ることだ。