ソムリエを目指す人が取得しておきたい資格

日本ではソムリエの国家資格はありませんが、日本ソムリエ協会、そして全日本ソムリエ連盟が資格を認定しています。

2つの団体の資格はどのような特徴があるのでしょうか。以下では、簡単に日本ソムリエ協会、全日本ソムリエ連盟の資格についてご紹介します。

日本ソムリエ協会(JSA)

日本ソムリエ協会のソムリエ資格は「JSAソムリエ」とも言われ、ソムリエの資格として最も有名な資格です。

1985年からソムリエの試験を始めたJSAは、全日本最優秀ソムリエコンクールを開催したり、ソムリエのための雑誌を発行したりもしています。

JSAでは、ソムリエだけではなくワインエキスパートと呼ばれる資格もあります。ワインエキスパートは、職業としてのソムリエを目指す人ではなく、ワインが好きで極めたい人におすすめの資格です。

また、専門家のためのソムリエとして、ソムリエよりも難易度が高いソムリエ・エクセレンス(旧シニアソムリエ)の資格もあり、レベル感に合わせて難しい資格にも挑戦できることも特徴です。

全日本ソムリエ連盟(ANSA)

全日本ソムリエ連盟は、日本ソムリエ協会よりも敷居が低く、受検要件も満たしやすいところが特徴です。

また、ソムリエ、ワインコーディネーター、ワインナビゲーター、ワイン検定の資格があり、自分のレベルに合わせた資格を受験できます。

徐々に知識を身につけていきたいという人は、全日本ソムリエ連盟の資格を受けてみてはいかがでしょうか。

日本ソムリエ協会(JSA)の資格の詳細

詳細に資格について知りたいと思っている人もいるのではないでしょうか。

以下では、日本ソムリエ協会(JSA)のソムリエ資格について、資格の内容や難易度、費用などについて詳しくご紹介します。

日本ソムリエ協会(JSA)認定ソムリエの資格の内容

日本ソムリエ協会認定のソムリエ資格は「ワインエキスパート」「ソムリエ」の大きく分けて2つの資格があります。

ワインエキスパートの資格は、ワインについて詳しく勉強したいと思っているワインが好きな愛好家におすすめの資格です。ワインエキスパート試験はソムリエ試験とは違い、一次試験・二次試験のみ行われます。

一方、ソムリエの資格は飲食店やバーなどの仕事で活かしたい人におすすめの資格です。

ソムリエ試験は、一次試験から三次試験まであり、三次試験に合格すると書類審査が行われます。一次試験は、教本の範囲から出題されるテストでCBTと呼ばれるコンピュータを使った試験です。二次試験はテイスティング、三次試験はワインの開栓や接客などの実技試験が行われます。

書類審査では、受験資格を満たしているか、必要書類が過不足ないかなどが調べられます。

ソムリエの試験は、ワインの幅広い知識やテイスティングなどが問われるプロのための高難易度の試験です。初心者の場合はワインエキスパートの資格からチャレンジすることがおすすめです。

日本ソムリエ協会(JSA)認定ソムリエの難易度

日本ソムリエ協会認定のワインエキスパートの資格は、合格率が40%前後。ソムリエ資格の合格率は、25〜40%。年度により合格率が変わっていることに注意しましょう。

また、ソムリエ資格の上位資格であるソムリエ・エクセレンスは10%前後、ワインエキスパートエクセレンスは25%前後の合格率です。上位資格は合格の難易度も上がっていることがわかります。

参考:日本ソムリエ協会「合格率一覧」

日本ソムリエ協会(JSA)認定ソムリエの取得に必要な費用

日本ソムリエ協会認定のソムリエ資格を受けるためには、会員でない場合25,440円かかります。

また、認定登録料として20,570円かかるので、試験を受けるために5万円ほど必要になります。(2022年3月31日現在)

日本ソムリエ協会(JSA)認定ソムリエを取得するための要件

日本ソムリエ協会認定ソムリエを取得するためには、ある種の要件を満たしていることが必要になります。

主にワイン愛好家が受けるワインエキスパート試験は、満20歳以上であれば誰でも受けることが可能です。テイスティングでお酒を飲む必要があるので、未成年は受けられないことに注意しましょう。

ソムリエ試験を受けたい人は、以下の要件を満たしている必要があります。

以下のいずれかの職務を通算3年以上経験し、開催年度の基準日(8月31日)においても従事し、月90時間以上勤務している方

酒類・飲料を提供する飲食サービス
酒類・飲料の仕入れ、管理、輸出入、流通、販売、製造、教育機関講師
酒類・飲料を取り扱うコンサルタント業務

引用(一部抜粋):日本ソムリエ協会の公式サイト

日本ソムリエ協会の会員を2年以上続けている場合は、職務経験2年以上で要件を満たせます。